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研究・開発・実験 の一覧

2018-09-12

二種換気の実装によって、1ヵ所で給気して

フィルターと空調を済ませてから、新鮮な空気を

家全体に送ることができることを紹介してきました。

 

もう一つ、高性能フィルターの

実際の効果についてご紹介します。

 

前回の検証時もメーカーのトルネックスさんから

お借りした、パーティクルカウンターです。

P.M.0.3(1万分の3ミリの微粒子)の数まで測れます。


 

これで測ることで、空気中の微粒子の数が分かります。

 

ですが、季節が良い(悪い)のか、計測した日は

外気がとてもとてもきれいでした。


建物の外で20秒外気を吸い込むと、

P.M.0.3以上の微粒子の合計は1万個。

以前、春に測定したときは10万個くらい

ありましたから、10分の1です。

 

一応建物の中に入ってみました。

この時は見学会の前日で、カーテンの中西さんが

カーテンの取り付け作業中。

そのバタバタしているリビングで計測すると、


何と、P.M.0.3以上が42,611個。外の4倍多いです。

 

敢えてこのような例をお見せしたのは、

微粒子の発生原因は室内にも多くあることを

知って頂きたいためです。

 

室内を人が歩いただけで微粒子はたくさん舞うし、

外出から帰って、服に沢山の汚れが付いたまま

玄関から入ることでも室内の微粒子が増えます。

掃除の頻度も大きく影響します。

また、たばこや線香の煙が室内に漂うと、

微粒子の量がかなり増えるそうです。

 

ドイツの換気装置を輸入している方と話したことが

ありますが、ドイツのメーカーはどこからでも発生する

P.M.2.5を換気装置だけでフィルタリングしても

仕方がないので、住宅のフィルターの性能については

あまりこだわっていないようです。

 

さて、そのような前提の上でですが、やはり外気の微粒子は

なるべく取り除けた方がよいのも間違いではないので、

電子式フィルターを通ったばかりの空気を測りました。


そういえば、この二種換気は設計、実装とも内藤さんが

大変頑張ってくれました。細かい質問は彼にして下さい(笑

 

その電子式フィルターを通して出てきた空気の

微粒子の量は、下記の通り。


外気のP.M.0.3以上が10,000個だったのに対し、670個。

93%がフィルターで除去されているということになります。

良く機能していると思います。

 

でも、数メートル離れたところで測ると、下記の通り、

3,700個と、5倍以上になりました。

私が歩いて移動したのでホコリが舞ったのもあるかも。


 

リビングに降りると、P.M.0.3は同じような数字ですが、

大きな粒子は数が多いようです。


 

 

ちなみに、後日、従来の三種換気に切り替えた後に

リビングと給気口のそばで測ると、どちらもP.M.0.3が

9,000個弱でした。


この給気口はP.M.2.5以上の対応のため、

0.3レベルは捕集できていない可能性があります。

でもP.M.2.5以上だけを見ると、46個で

先ほどより少なくなっています。

 


フィルターのそばで測ると、なぜかPM2.5が146に。

給気口の形状や風量の理由で、この給気口から出てくる

空気だけを測定するのが難しく、実際には室内の微粒子も

吸い込んでカウントしていると思われますし、部屋を

何人かウロウロしていたので、おそらくその影響もあります。

 

このあたり、次回はもっと正確に給気口からの空気を

測定できるよう、工夫したいと思います。

 

ということで、ちょっとすっきりしないのですが、

微粒子の計測のご報告は以上です。

家は医療機関や研究所のクリーンルームでは

ありませんので、ご参考程度にと思います。

 

 

 

posted by 岡本 | 2件のコメント | 研究・開発・実験 | 2018/09/12 - 16:21 |
2018-08-30

二種換気の実装結果の続きです。

 

前回ご紹介した通り、①で外気を入れ続け、

押された空気が各部屋から排気されるので、

建物内は外部より気圧が高い「正圧」になっています。


 

ホントにそうなっているのか?いくらなっているのか?

を確認するために登場したのが、マノメーター(差圧系)です。

今回、検証のため購入しました。


右(赤)と左(青)の口に接する気圧の差を図ります。

今回は右の赤は室内に、左の青はチューブを取り付け、

家の外の空気にさらします。

 

・・・とは言っても、高気密住宅ですから、どこにでも

隙間がありません。今回は排気口を1つ使ってチューブを

外気に触れさせることにしました。



厳密には排気口が一つ減ってしまいますが、このように

して外と室内の差圧を図ったところ、

+6Pa(パスカル)ということで、きちんと正圧です。

気密がとれておらずスカスカだとここまで圧力が上がらない

ところだと思います(窓を開けるとゼロになります)。

キチンと高気密になってます。

 

ここで1台、トイレの換気扇をONにして排気すると+3Pa、

2台排気すると̟0Paといった差圧になりました。

ちなみに今回のお宅のトイレの排気ファンは人感センサーが

使える様にし、入室後5分のみONにすることもできます。

 

また、二種換気を止め、三種換気に戻した時の圧力も測ってみました。


二種換気の給気を停止してシャッターを閉め、

上の絵のようにトイレやクローゼットなどの

排気ファンをONにすると、「負圧」になります。

 

2台の排気ファンを動かした場合は、-3から4Pa、

5台動かすと-10Paのマイナス圧となりました。

これまたキチンと負圧になり、フィルター付きの

給気口から導入できています。

 

さて、精緻な数値を確認しているようにも見えますが、

そこは住宅、ざっくりした面があることも否めません。

二種換気で正圧です、と申し上げましたが、一瞬で

そのバランスが崩れることがあります。

 

それが、料理の際に使われるレンジフードの排気です。

レンジファンはトイレなどの排気ファンの10倍前後の

排気量があります。

二種換気を動かした状態(+6Paと上述した状態)で

レンジファンを「強」運転すると、-28Paの超負圧、

「ターボ」運転があったのでそれにすると、-36Pa

まで建物内の気圧が下がりました。気密測定している

くらいの圧力差です。

※負圧になるのを防ぐために「同時給排型」という

レンジフードがありますが、今回はそれを採用しています。

 

1日のうち、料理する時間だけは一種換気であろうが

二種換気であろうが、負圧の三種換気状態になっている

ことは否めません。

住宅にはこういったアナログな面もついて回るので、

今回、その状況も想定した構成も必要です。

 

そのあたりも含めて、また長くなりそうなので

次回にとさせて頂きます。

 

posted by 岡本 | コメントなし | 研究・開発・実験 | 2018/08/30 - 19:35 |
2018-08-23

8月11・12日に完成見学会を開催させて頂いた

K様邸には、二種換気装置を実装しました。


 

簡単に概念をご説明します。

 

いつもの三種換気は、トイレやクローゼットなどの

壁付けファンから排気し、建物内の気圧が下がるため、

各部屋の給気口から外気が吸い込まれるという仕組みです。

排気のみ機械で行う換気方式を第三種換気と呼びます。


 

これに対し、給気のみ機械で行う方式を第二種換気と言います。

今回の実装形式は、下記になります。


①の1か所から家中の換気に必要な外気をまとめて取り込み、

高性能の電子式フィルターで微粒子まで取り除き、

かつエアコンで空調・除湿を行ってから、2階、1階に

給気していくという流れです。

外気をどんどん取り込むので、建物の中の気圧は高くなります。

クリーンルームなど室内のホコリなどを減らしたい環境で

使われます。ただし、クリーンルームとは違い、住宅の場合は

玄関からや、衣服、布団などから発生するホコリや微粒子も

多いので、常に微粒子が少ない環境にはなかなかなりません。

 

ちなみに二種でも三種でも高気密でなければきちんと

機能しないことはご理解いただけると思います。

 

さて、今回のお話は、高性能フィルターから始まったわけではなく、

「家の中の湿度を60%以下にしたい」というお施主様の

ご要望から始まりました。

確かに各部屋の給気口から除湿していない外気が一旦

入るので、外気の湿度が高い場合は、エアコンの除湿機能で

湿気を取り除くまではその近辺は湿度が高い状態になります。

 

そこで、1ヵ所で外気を取り込んで各部屋に回す前に

まとめて除湿しよう、ということで、以前、社長宅で

検証ができている二種換気方式に切り替えられる方式を

採用となりました。(社長宅での検証の記事


 

右の電子式フィルターを通った外気は、左のエアコンの

方に向かって出てくるので、そこでエアコンの空調を

受けることになります。

 

実際に、数日間、室内の各所に温湿度ロガーを設置

しましたが、湿度は50%台で安定していました。

 

あと本当に建物内の気圧が上がっているか、微粒子が

減っているかなども測定させて頂きましたが、まだ

グラフが整理できていないので、次回ご報告させて

頂きます。

 

 

 

posted by 岡本 | 2件のコメント | 研究・開発・実験 | 2018/08/23 - 19:35 |
2018-08-03

今回の水害だけでなく、過去にも弊社が建築した

建物が床上浸水したことがあります。

 

その際も、妹尾のブログにある通り、壁の中の

30倍発泡ウレタンは水を吸い込んでなくて

問題ありませんでした、ということでした。

 

それを聞いて「やっぱり30倍発泡はいいね!!」

と喜ぶ社長。そこに・・・

 

「断熱材を切って中を見たわけじゃないんですよね。

ホントに大丈夫ですか?」

 

と言ってしまいました。

ちょっと冷や水をかけてるようですが、コスミックは

テクニカルリーダーでもある社長に対してでも、

こういう疑問を平気で言える雰囲気を持っています。

高い技術を維持している理由でもあり、生命線でも

あると思います。

(あまりトンチンカンなことを言うと突っ込まれますが)

 

今回は私が言いましたが、他のスタッフも同様です。

 

「じゃあやってみようか!?」と即返す社長。

 

すぐ、事務所にあったウレタン断熱材+構造用合板の

見本(10年ほど前の現場から切り出したもの)を

バケツに漬ける準備にかかります。


見学会で何度も皆様に見て頂いた断熱材です。

左のは、大きなサンプルを切りました。

 


右の合板付きのものは、エアコン取付時に抜いたもの。

もう10年ほど前のものです。

見覚えのある方も多いのではないでしょうか。

 


無色の水ではわかりにくいかと思い、水性絵具の

朱色を入れました。

 

そこにウレタンを入れますが、当然沈みません。


 

かなり空気の量の空気を含んでいるので・・・。

鉄板を乗せても浮くので、上から陶性外壁Ⅱの

コーナーのサンプルが乗りました。ごめんなさい。

 


 

これが昨日の午前11時。

そして24時間後の本日11時に出しました。

(写真に入っていませんが、結果にワクワクの

社長が隣にいます。)

 


表面の水分はざっと拭いて、右の四角いウレタンの

重さをはかってみると、30g→34gに増えています。

 


ただ、しみこむと思ったカット面(白い面)は

ほとんど湿っておらず、水がしみこんだ?のは

長期間表面に出ていた凸凹面のようです。

(長年、サンプルで見学会に持って行ったり出しっ

ぱなしにしているので、少し表面の紫外線劣化があります)

ちなみに、この4g増えたウレタンは、1時間後には

元の30gに戻りました。24時間水没による水分が

乾いたと考えてよいと思います。

 

そして、気になるのは合板とくっついたウレタンです。

こちらはカットすることにしました。


 

長い間見学会で見本になってくれたので心苦しいのですが・・・


ちょっとおいしそうですね。

 


ウレタンには水の侵入は見られません。

合板が湿っていますが、ウレタン側からではなく

合板側からしみこんだ水分なので、水が引けば

乾くと考えられます。また合板は特類を使用して

いるので、この程度の水では接着剤も剥がれません。

(乾くまでの表面のカビは考慮が必要ですが)

 

ということで、構造用合板+30倍発泡ウレタンが

24時間水没した程度では、断熱材内部や合板との

接点への水の侵入の心配はないことが分かりました。

 

もちろん、合板や木材も含めて全体を乾かしたり、

カビを防ぐ考慮は必要ですが、スポンジのように

水を含んでしまい使い物にならないことは起こら

ないようです。

 

突然行った、簡易実験のご報告でした。

 

 

posted by 岡本 | 2件のコメント | 研究・開発・実験 | 2018/08/03 - 17:25 |
2018-04-23

行ってきました!!今度は埼玉です。

 

作業も溜まっているのにまた出張か!!と

言われそうですが、調査・研究は止まりません。

今回は調査研究の強い味方、内藤君と二人で、

このようなところに行ってきました。


 

右上にある通り、元々は埼玉県にあるイデアホームという

住宅会社さんですが、耐震研究所というものを設立されて

います。

 

耐震の分野では、最近、国交省から公開されている

wallstat(ウォールスタット)というフリーソフトが

注目を集めています。

 

百聞は・・・ということで下記の動画をご覧ください。

 

こちらは現実の実験



 

こちらは同条件を入力したwallstatによるシミュレーションです



 

このように、

「実際に振動台に乗せて揺らす数百万円で1回限りの実験」

をしなくても、ある程度近い結果が得られる優秀な

ソフトです。

 

イデアホームさんは、このソフトによって、邸別の

シミュレーションを行い、また、そのソフトの結果を

見ながら実際に地震の振動を体感できる装置まで

導入しようとしています。


私もこの椅子に座って、東日本大震災、熊本地震、

中越沖地震を体感させて頂きました。

震度6強・震度7では、「何もできない」というのが実感です。

 

wallstatは軸組工法専用のソフトですが、寸法などを

合わせれば枠組壁工法の建物もある程度類似の

シミュレーションができます。

 

今回は初級編で、5月に実践編ということで研修を

受ける予定です。その後、色々なパターンで

シミュレーションし、構造強度に関する検討・検証を

進めたいと思います。

 

posted by 岡本 | コメントなし | 研究・開発・実験 | 2018/04/23 - 20:52 |
2018-03-02

毎日バタバタしていながらも、

あまりまとまったご報告が

出来るものが無いので、最近の

活動のご報告で失礼いたします。

 

最近の検証の一つは、冬の熱流量の測定です。

床や壁にペタッと貼ると、そこを通る熱の量が分かる

というセンサー。例によって東京大学の前先生から

お借りしております。

 


 

色々なところに張ると、そこから外に逃げている熱量が

測れ、キチンと断熱が効いているかわかるというわけです。

 


コスミックの建物は脱衣所が基礎断熱になって

いるので、床断熱との熱の逃げ方の違いも測ります。

 


もちろん中も。

このほかに、窓や壁も測りました。

 

ちなみに当社の建物だけでは物足りなかったので、

お知り合いの工務店さまの全面基礎断熱の建物でも測らせて

頂けるかお願いしたら、快く承諾していただけました。感謝です。


 

現在、そちらを測定中です。


 

でもやっていて思うのは、既に、メーカーからは

断熱材などの熱伝導率が提示されており、国からは

家の断熱性能の計算方法が提示されています。

つまり、各部位の熱流量の理論値はあるわけです。

 

その値や計算方法が正しければ、計算と実態が

合っているはずなので、こんな風に個別に測定

しなくてもよいはずで・・・。

今回測定していて、その理論通りにホントに

熱が移動しているか、という理論の裏付け検証の

ように思えてきます。

 

既に暖かくなってきていますが、完全に暖房が

不要となる4月ごろには測定が終わると思います。

その後の集計・考察が楽しみです。

 

熱流量以外にも、何邸か、継続的に各部屋の

温度などを測定させて頂いております。

このように検証しながら、今やっていることが

ベストなのか、もっと良い工法・手段があるのかを

確認しています。

 

 

posted by 岡本 | コメントなし | 研究・開発・実験 | 2018/03/02 - 20:09 |
2017-11-20

先週、東京出張に行って参りましたが

とても盛り沢山で密度も濃い出張に

なりました。

 

一番の目的は、2日目の東京大学の

「温熱環境測り隊」の発表会です。

夏・冬・夏で今回3回目になります。

 

以前からブログをお読みいただいている方は

覚えて頂いているかもしれませんが、全国の

高気密高断熱の工務店が、色々な物件の

温度・湿度等を測定して情報共有するのが

「温熱環境測り隊」です。

 

第1回は工学部建築学科の前准教授が温度、

ではなく音頭を取って全国から6社を集めて

情報共有しましたが、第2回からは前先生が

監修している温熱環境設計ソフトのメーカー

インテグラルさんが取りまとめをされ、

参加企業も20社以上になりました。

 

今回は弊社代表の藤井が来られず、今年OB施主から

社員になった若手ホープの内藤と二人で東京大学へ。

いつもは、東大の正門から入っていましたが、

今回は会場が変更になった関係で、初めて

赤門から入りました。


つい、おのぼりさんな写真を撮ってしまいます。

 

会では、まずインテグラルさんから協力依頼をされた

東北から四国までの20社28物件の測定結果の

集計結果の発表です。


前回は冬の結果、今回は夏の測定結果でした。

各社さん、様々な仕様で建てられています。

温度、湿度の分布も様々ですが、C値は

0.5以下が多く、皆さん高気密です。

それにしても基礎断熱の建物が多い。

 

次に、測り隊4社の発表ということで、

コスミックは2番目。

測定にご協力いただいたお施主様宅と、

藤井邸のデータを発表しました。


全国の住宅会社の社長さんが大勢聞いているので、

正直緊張しましたが、ナントカ伝えたいことは

お伝えすることができました。

 

測り隊の発表の後は、前先生からのお話です。


これが、いつも中身が濃いです。

温熱環境に関する最新の研究成果や、

規格、基準を決めているエライ人々に

直接聞いた話を教えて頂けたり、、、

 

「皆さんのミッションは、住む人があとで困らない

安心できる家をリーズナブルに提供すること」

「UA値は設計途中の数値の一つでしかない」

「温度、湿度も絶対にこれが快適という決まりは

ありません。住む人それぞれの正解のない話」

と、どうしても会社を維持するために、宣伝ネタを

探し商売に走りがちな業界に向けた、方向修正の

提言が続きます。


 

どの業界でも同じですが、商売の意識が強くなると、

消費者に対して専門的でそれらしい数値やエビデンスを

提示しまくり、それが絶対であるという世界に陥り、

またそこで学者などが登場して「この先生がこう

言っているから」という後光宣伝があふれたりします。

 

自分たちで検証をして答えを探すことなく、

教祖をまつりたてて、教祖の言うことを

「よりどころ」として商売をするのは、

信者側も悪いんです、という前先生。

 

前先生はあくまで全国の工務店をサポートする立場。

ゆるいつながりで、教祖も信者もなく、気軽に

情報共有できるという場にしたいということです。

 

誰かが作り上げたうまい宣伝文句を見つけて、

思考停止して商売に走るのではなく、自分たちで

考え続けて住宅をよりよくしていくという正解のない

歩みを続けてほしいというメッセージが込められて

いました。(と受け止めました。)

 

今回初めて懇親会もあり、全国からいらっしゃった

工務店の方々と楽しく過ごすことができました。


 

皆さん、「絶対湿度」「空気線図」「PMV」など

という言葉も普通に使っておられました。

今後こういった工務店がどんどん増えてくると思います。

それぞれの地域で地場の住宅を守る工務店が、

お互いレベルアップしあえればと思える1日でした。


 

懇親会の場では、前先生に以前お願いしていた

計測器をお借りしたので、この冬はまたある

テーマを設定して、建物の測定を行います。

来年の会で、その情報を共有できるのが

今から楽しみです。

 

 

2017-11-09

先日、静岡県の浜松市に出張に行きました。

 

浜松と言えば浜名湖のウナギも美味しいのですが、

大手楽器メーカーのお膝下でもあります。

新幹線の浜松駅には、グランドピアノや


 

寝ている熊も起こさないサイレント楽器などの展示があります。


 

そんな浜松市にあるのは、千博産業株式会社さん。


 

車好きの方は驚きの、世界トップと言ってもよい

ショックアブソーバーのメーカー、ビルシュタインに

住宅用の制振ダンパー”evoltz”を製造委託している、

超技術特化企業です。

 

今回お邪魔したのは、当社にて今年の8月に行った

壁せんだん試験の結果についてご意見を伺い、また

evoltzとの組合せの検討などをするためです。

 

お会いして下さったスタッフの方は、evoltz”開発の際に

ドイツのビルシュタイン社に長期派遣され、隅々までの

設計や素材の選定、製造に携わった、まさに”evoltz”の

生みの親と言える方でした。

 

“evoltz”はその方の手により、徹底的に検討され、

何度も改良され続けています。

 

そして、住宅の揺れに対しどのように効果を

発揮するのか、非常に沢山のパターンによる

検証を継続的に行われています。

(毎年検証にかけるコストは膨大だそうです)

 

私も建材展などで様々な制振装置を見ますが、今回

その方にお聞きした内容を踏まえると、間違いなく

“evoltz”が住宅用の制振装置ではトップであると

思わされる内容でした。

この方と制振に関して議論して勝てる人はいないのでは・・・

(勝ち負けではないのですが、それほど奥の奥まで

知っていて、かつ考え続けておられる方でした)

 

 

その知見を惜しみなく出して、コスミックの今回の

試験に対する考察をして頂き、また、「制振」という

領域に関する自社の取り組みなどを教えて頂きました。

(現在の建築基準法には「制振」という概念がありません。

各社がそれぞれ自社の考えで制振に関する商品を基準もない

なかで開発し、販売している業界です。

それを的確に評価することは簡単ではありません。

値段や見栄え、ブランドなどで装置を選んでいる

住宅会社も多くあるのではないかと思います。)

 

十数名の小規模な企業が、その分野のトップの技術を持ち、

製品を開発していることに、大変感動し、我々も元気に

なれる打合せでした。

 

また、同行した車好きの内藤は、入り口にあった

ビルシュタイン仕様のハスラーに萌えまくり。

もちろんビルシュタインのダンパーが搭載されています。


技術スタッフの方とも、車の話で大変盛り上がり

意気投合していました。

 

同じく車好きの妹尾は諸事情により同行できず、

とても残念そうでした・・・次の機会には是非

行ってください!!

 

posted by 岡本 | コメントなし | 展示会・商品調査 研究・開発・実験 | 2017/11/09 - 21:26 |
2017-10-24

先日、大阪の展示会で金属や樹脂などの素材も

見ましたという記事を書かせて頂きましたが、

その際に「銅」を様々に応用したブースにも

立ち寄りました。

 


 

銅といえば、電線に使われているものが主でしたが、

活路を広げるために、その殺菌効果を利用したキッチンの

三角コーナーや、糸状に加工した銅線を編み込んだ布を

医療施設に使用するなど、様々なものが紹介されていました。

 

そこで見つけたのが、上の写真の銅のメッシュです。

網戸にはめ込まれていたものが展示されていたのですが、

カビが生えやすいお風呂や水まわりに置いていたら

どうなるのか?など試してみたいので、一切れ送って

下さいとお願いしていたところ、わざわざ訪問して

頂きました。(本社は新潟のメーカーさん)

 

夏場のエアコンのカビにはホントに困っていますが、

その対策にも使えるのか・・・?

今からですと来年の夏になりますが、そんなことも

試してみたいと思います。

 

 

 

posted by 岡本 | コメントなし | 展示会・商品調査 研究・開発・実験 | 2017/10/24 - 18:12 |
2017-08-10

前回の続きですが、セミナーで来岡された

前先生を連れて、翌日は1日あちこち回りました。

 

県内の某住宅会社さんも途中まで同行されると

いうことで、そちらの会社さんの展示場から。


 

こういった機会には、他社さんの建物も体感できるので

我々も勉強になります。

 

最近本当に増えている、基礎断熱+床下エアコンです。



 

昨年の冬の撮影は1日5邸ずつ、2日で10邸回って

かなり大変でしたが、今回も1日で5邸回ります。

 

当社のOB様のお宅も3邸含まれていますが、こちらは

全然暑くなく快適で、お邪魔すると出たくありません(笑)


B○Wが新車で買えそうな値段の広角・高解像度の

サーモカメラで淡々と撮影を続ける前先生。

 

そして今回は、事前に当社に送られてきた

大きなケースから不思議な機械が登場しました。


 

怪しいロボットのようにも見えますが、設置場所の

空気温度・輻射温度・相対湿度・気流(風速)の測定器です。

これに着衣量・作業量を設定すると、PMVおよび

PPDという、快適性を表す数値を表示してくれます。

 


例えばこのお宅では、

空気温度(上から3番目)は26.8度で、

放射温度(窓や壁や床からくる放射)は27.2度。

エアコンで空気温度を下げても、あまり窓が多すぎたり、

断熱・遮熱が低く、壁自体が熱くなっていると、放射温度

が高くなり不快になります。

また温度が低くても湿度が高いと不快ですし、その逆は

快適など、快適性は複合的に判定する必要があり、この

PMV測定器では1台で結論が出るので話が早いですね。

 

上の例では、PMVが+0.72、PPDが15.8。

「イスなどでじっとしていると快適ですが、作業量1の

設定なので少し仕事などをしていると暑く感じる程度ですね。

簡単に言うとPPD15.8は、100人いると15.8人が

不快と感じる指標です」と前先生。

確かに、このあと伺ったお宅のちょっと涼しい小屋裏が最も

快適という判定でしたので、設定により判定も変わります。

 

暑い・涼しい・暖かい・寒いという感覚には個人差があるので

確率的な表現ですが、このように数値化することで、共通した

物差しを設定するとわかりやすいです。

 

また、窓の外にシェードをつけているOB様邸にも

お邪魔しました。


取り付け作業時の写真ですが、窓の外に

取り付けるタイプです。

(この商品はYKKAPのアウターシェードです)

 

これが、日射熱を81%カットするのですが、

内側から見ると、こんなに明るい!!


実は私の自宅でホームセンターで購入した安価なものを

つけていたことはあるのですが、⇒ 当時のブログ

中が暗くなりすぎて不評なので辞めたのですが、

やはり本物は違います・・・

 

ちなみにシェードを開くとこんなに日射熱が入ります。


もちろん、この環境も測定されていました。

先程の放射温度が全く違ったはずですが、

またその結果は教えて頂くことになりました。

 

今回、時間のない中で5邸を案内しましたが、どこでも

黙々とデータを測り、サーモ画像を撮影し、方位を確認したり

照度計で明るさを測ったり、お施主様にヒアリングをしたり・・・

必要なデータを黙々と、淡々と集めていきます。

 

 

そして最後に大手ビルダーの物件の撮影に入りました。

こちらは天井断熱だったため、点検口から天井裏を

撮影したいとのこと。

 

ちょうど日が当たってて、天井裏はかなり暑い時間帯ですが

お施主様のOKを頂くと、構わず上がり始める前先生。

そういえば一昨年の夏も同じ光景を見たような・・・⇒ その時の記事



屋根の裏面が40度を超えていたそうですが、

この状態で10分ほど撮影を続け、汗びっしょりで

降りてこられました。

そして暑いの一言もなく撮影結果を確認します。

本当に熱心ですね・・・

 

この日は朝9時から夕方6時まで撮影に走り続け、

そのまま岡山空港までお送りしてお別れでしたが、

車中でいろいろと話ができました。

 

セミナーで話されていた通りで

「100%の家が性能を持つようになってほしい、

自分が全ての解を持っているわけではないが、

温熱環境に関してはできる限りサポートしていく。

住宅業界にも優秀な人は沢山いる。いろいろな人と

一緒にやっていきたい」

と静かに燃えておられました。

 

このような動機もあり、行動も具体的で発信力もあるので、

業界では引っ張りだこになるのもうなづけます。

このような熱い先生も何人かいらっしゃるのですが、でも、

工務店や住宅会社向けのセミナーって、「聞いておしまい」

ということも多いんです。

 

そしてなぜか国のルールは抜け道があるので、現状では

消費者(お施主様)が知識をつけて目を光らせて自己防衛する

必要があります。前先生には一般メディアにもガンガン出て

欲しいくらいです。でも気密がないと断熱の意味がないよ、

などという内容は、メジャーなメディアには流れないでしょうね・・・

 

将来は、前先生をはじめとする熱い先生方のこのような活動や

弊社のラジオなどによって、多くの住宅会社が家には本当の

性能を持たせなければ、と思うようになって欲しいと思います。

 

方向性が似ていて、思いが強く、行動力のある方にお会いできて、

とても元気づけられた二日間でした。

 

撮影にご協力いただいたお施主様にも心よりお礼申し上げます。

ありがとうございました!!

 

posted by 岡本 | コメントなし | 研究・開発・実験 | 2017/08/10 - 17:13 |
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