施主から社員になりました

2018年08月 の一覧

2018-08-30

二種換気の実装結果の続きです。

 

前回ご紹介した通り、①で外気を入れ続け、

押された空気が各部屋から排気されるので、

建物内は外部より気圧が高い「正圧」になっています。


 

ホントにそうなっているのか?いくらなっているのか?

を確認するために登場したのが、マノメーター(差圧系)です。

今回、検証のため購入しました。


右(赤)と左(青)の口に接する気圧の差を図ります。

今回は右の赤は室内に、左の青はチューブを取り付け、

家の外の空気にさらします。

 

・・・とは言っても、高気密住宅ですから、どこにでも

隙間がありません。今回は排気口を1つ使ってチューブを

外気に触れさせることにしました。



厳密には排気口が一つ減ってしまいますが、このように

して外と室内の差圧を図ったところ、

+6Pa(パスカル)ということで、きちんと正圧です。

気密がとれておらずスカスカだとここまで圧力が上がらない

ところだと思います(窓を開けるとゼロになります)。

キチンと高気密になってます。

 

ここで1台、トイレの換気扇をONにして排気すると+3Pa、

2台排気すると̟0Paといった差圧になりました。

ちなみに今回のお宅のトイレの排気ファンは人感センサーが

使える様にし、入室後5分のみONにすることもできます。

 

また、二種換気を止め、三種換気に戻した時の圧力も測ってみました。


二種換気の給気を停止してシャッターを閉め、

上の絵のようにトイレやクローゼットなどの

排気ファンをONにすると、「負圧」になります。

 

2台の排気ファンを動かした場合は、-3から4Pa、

5台動かすと-10Paのマイナス圧となりました。

これまたキチンと負圧になり、フィルター付きの

給気口から導入できています。

 

さて、精緻な数値を確認しているようにも見えますが、

そこは住宅、ざっくりした面があることも否めません。

二種換気で正圧です、と申し上げましたが、一瞬で

そのバランスが崩れることがあります。

 

それが、料理の際に使われるレンジフードの排気です。

レンジファンはトイレなどの排気ファンの10倍前後の

排気量があります。

二種換気を動かした状態(+6Paと上述した状態)で

レンジファンを「強」運転すると、-28Paの超負圧、

「ターボ」運転があったのでそれにすると、-36Pa

まで建物内の気圧が下がりました。気密測定している

くらいの圧力差です。

※負圧になるのを防ぐために「同時給排型」という

レンジフードがありますが、今回はそれを採用しています。

 

1日のうち、料理する時間だけは一種換気であろうが

二種換気であろうが、負圧の三種換気状態になっている

ことは否めません。

住宅にはこういったアナログな面もついて回るので、

今回、その状況も想定した構成も必要です。

 

そのあたりも含めて、また長くなりそうなので

次回にとさせて頂きます。

 

posted by 岡本 | コメントなし | 研究・開発・実験 | 2018/08/30 - 19:35 |
2018-08-23

8月11・12日に完成見学会を開催させて頂いた

K様邸には、二種換気装置を実装しました。


 

簡単に概念をご説明します。

 

いつもの三種換気は、トイレやクローゼットなどの

壁付けファンから排気し、建物内の気圧が下がるため、

各部屋の給気口から外気が吸い込まれるという仕組みです。

排気のみ機械で行う換気方式を第三種換気と呼びます。


 

これに対し、給気のみ機械で行う方式を第二種換気と言います。

今回の実装形式は、下記になります。


①の1か所から家中の換気に必要な外気をまとめて取り込み、

高性能の電子式フィルターで微粒子まで取り除き、

かつエアコンで空調・除湿を行ってから、2階、1階に

給気していくという流れです。

外気をどんどん取り込むので、建物の中の気圧は高くなります。

クリーンルームなど室内のホコリなどを減らしたい環境で

使われます。ただし、クリーンルームとは違い、住宅の場合は

玄関からや、衣服、布団などから発生するホコリや微粒子も

多いので、常に微粒子が少ない環境にはなかなかなりません。

 

ちなみに二種でも三種でも高気密でなければきちんと

機能しないことはご理解いただけると思います。

 

さて、今回のお話は、高性能フィルターから始まったわけではなく、

「家の中の湿度を60%以下にしたい」というお施主様の

ご要望から始まりました。

確かに各部屋の給気口から除湿していない外気が一旦

入るので、外気の湿度が高い場合は、エアコンの除湿機能で

湿気を取り除くまではその近辺は湿度が高い状態になります。

 

そこで、1ヵ所で外気を取り込んで各部屋に回す前に

まとめて除湿しよう、ということで、以前、社長宅で

検証ができている二種換気方式に切り替えられる方式を

採用となりました。(社長宅での検証の記事


 

右の電子式フィルターを通った外気は、左のエアコンの

方に向かって出てくるので、そこでエアコンの空調を

受けることになります。

 

実際に、数日間、室内の各所に温湿度ロガーを設置

しましたが、湿度は50%台で安定していました。

 

あと本当に建物内の気圧が上がっているか、微粒子が

減っているかなども測定させて頂きましたが、まだ

グラフが整理できていないので、次回ご報告させて

頂きます。

 

 

 

posted by 岡本 | 2件のコメント | 研究・開発・実験 | 2018/08/23 - 19:35 |
2018-08-03

今回の水害だけでなく、過去にも弊社が建築した

建物が床上浸水したことがあります。

 

その際も、妹尾のブログにある通り、壁の中の

30倍発泡ウレタンは水を吸い込んでなくて

問題ありませんでした、ということでした。

 

それを聞いて「やっぱり30倍発泡はいいね!!」

と喜ぶ社長。そこに・・・

 

「断熱材を切って中を見たわけじゃないんですよね。

ホントに大丈夫ですか?」

 

と言ってしまいました。

ちょっと冷や水をかけてるようですが、コスミックは

テクニカルリーダーでもある社長に対してでも、

こういう疑問を平気で言える雰囲気を持っています。

高い技術を維持している理由でもあり、生命線でも

あると思います。

(あまりトンチンカンなことを言うと突っ込まれますが)

 

今回は私が言いましたが、他のスタッフも同様です。

 

「じゃあやってみようか!?」と即返す社長。

 

すぐ、事務所にあったウレタン断熱材+構造用合板の

見本(10年ほど前の現場から切り出したもの)を

バケツに漬ける準備にかかります。


見学会で何度も皆様に見て頂いた断熱材です。

左のは、大きなサンプルを切りました。

 


右の合板付きのものは、エアコン取付時に抜いたもの。

もう10年ほど前のものです。

見覚えのある方も多いのではないでしょうか。

 


無色の水ではわかりにくいかと思い、水性絵具の

朱色を入れました。

 

そこにウレタンを入れますが、当然沈みません。


 

かなり空気の量の空気を含んでいるので・・・。

鉄板を乗せても浮くので、上から陶性外壁Ⅱの

コーナーのサンプルが乗りました。ごめんなさい。

 


 

これが昨日の午前11時。

そして24時間後の本日11時に出しました。

(写真に入っていませんが、結果にワクワクの

社長が隣にいます。)

 


表面の水分はざっと拭いて、右の四角いウレタンの

重さをはかってみると、30g→34gに増えています。

 


ただ、しみこむと思ったカット面(白い面)は

ほとんど湿っておらず、水がしみこんだ?のは

長期間表面に出ていた凸凹面のようです。

(長年、サンプルで見学会に持って行ったり出しっ

ぱなしにしているので、少し表面の紫外線劣化があります)

ちなみに、この4g増えたウレタンは、1時間後には

元の30gに戻りました。24時間水没による水分が

乾いたと考えてよいと思います。

 

そして、気になるのは合板とくっついたウレタンです。

こちらはカットすることにしました。


 

長い間見学会で見本になってくれたので心苦しいのですが・・・


ちょっとおいしそうですね。

 


ウレタンには水の侵入は見られません。

合板が湿っていますが、ウレタン側からではなく

合板側からしみこんだ水分なので、水が引けば

乾くと考えられます。また合板は特類を使用して

いるので、この程度の水では接着剤も剥がれません。

(乾くまでの表面のカビは考慮が必要ですが)

 

ということで、構造用合板+30倍発泡ウレタンが

24時間水没した程度では、断熱材内部や合板との

接点への水の侵入の心配はないことが分かりました。

 

もちろん、合板や木材も含めて全体を乾かしたり、

カビを防ぐ考慮は必要ですが、スポンジのように

水を含んでしまい使い物にならないことは起こら

ないようです。

 

突然行った、簡易実験のご報告でした。

 

 

posted by 岡本 | 2件のコメント | 研究・開発・実験 | 2018/08/03 - 17:25 |
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