前川國男展で。
世界遺産登録!の話題で盛り上がる
ル・コルビジュエ設計の国立西洋美術館(1959年築)ですが、
かの巨匠に師事したことのある故前川国男の展示が
ここ岡山県立美術館で開かれていました。
仕事が早く切りあがったので最終日、見に行ってきました。
今からおよそ60年まえに、
現 岡山県庁舎の設計をしたのが前川さんです。
この展示会ですが、
今年10月、岡山の新しい試みとして企画している芸術交流2016の
プレイベントの一環としての開催でした。
会場を県立美術館周辺から県庁舎まで、その間にある岡山城、後楽園や
周辺施設等での展示を行い、回遊する形のイベントになるそうです。
なぜ、前川氏を、だったのか、
県立美術館とオリエント美術館の設計を手掛けたのは岡田新一氏なのに。
なぜなら、岡山県庁舎(1957年)だけではなく、
現在の天神山文化プラザ(旧県総合文化センター 1962年築)、
岡山城そばの林原美術館(1963年築)という
半世紀以上に渡り、岡山を代表する建築の設計者であったこと、
芸術交流の主会場五ヶ所中、三ヵ所を占めることなるなど。
それにしても戦後、高度成長期前、故三木県知事の強い
意志が働いた水島のコンビナートとならび、
岡山県庁舎も、岡山発展のシンボルと言えるかもしれません。
また、全国的にモダニズム建築として、
さらには「近代建築の5原則」が象徴する近代建築史に残る作品です。
( 前川先生の下で、丹下健三も修行をした時期があったとのこと。 )
展示会の方は、こじんまりと、
大展示室前のホール部分でのみの展示でした。
そのため無料で美術館のなかでくつろぐことが出来、
ついでに裏側の天神山プラザへも足を延ばしてみました。
美術館の駐車場に車を止めることが出来たのですが、
エレベーターの代わりに階段を使ってみました。
すると階段室の感じが以外に良かったのが発見でした。
一部はCB積の壁でしたが、白で統一し、
照明もさすが美術館、裸電球ひとつなんてないですよね。
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