メルセデスに見習う設計思想
先日、私の友人がメルセデス・ベンツ社より車のオーナーに届けられる本を、私に送ってくれました。
その本にあったのですが、メルセデスの車の設計思想の一つに
「シャーシはエンジンより速く。」
という考えがあるそうです。
これは高性能なエンジンで車を速く走らせる為には、そのエンジン性能を超える構造強度を持つ
高性能なシャーシがなければ、車を速く安全に走らせることが出来ない。
ということなのだそうです。
何よりも、安全の為にはシャーシの構造強度が大切だという考えです。
この考え方は、建築にも通じると思います。
住宅もそこに暮らす人の安全・安心を考えると構造の強度が第一ではないでしょうか。
人をひきつけるにはデザインが大切ですが、構造の強度に支障をきたすデザインは造るべきではない
と思います。
構造はデザインより、優先されるべきだと考えています。 その制約の中から、真に美しいデザイン
を創りだすことこそ真の創造ではないかと思います。
フェラーリのデザインに於いても、一本のラインが車の空力などにどの様に影響を及ぼすのかを
考えてデザインされるそうです。 実用に供するもののデザインはその物が人とどの様に関わるかと
いうことでそのデザインには制約があり、単にデザイナーの自己表現としての実用に供することのない
作品のデザインとは一線を画すものではないかと思っています。
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