輻射暖房、冷房Ⅱ
室内で人が温熱的に心地よく感じられるのは
人の体温と、床、壁、天井の表面温度が関係します。
人の体温が適度に床、壁、天井に奪われる(放熱される)状態の時に
心地よく感じられます。
サーモグラフィー№1↑
冬の高気密・高断熱ではない住宅を暖房したもので
人の温度に比べて床、壁、天井の温度が低く、
人の熱が大量に床、壁、天井に奪われ寒く感じます。
それに対して
サーモグラフィー№2↑
冬の高気密・高断熱住宅を暖房したもので
人の温度より少し床、壁、天井の温度が低く
適度に人の熱が床、壁、天井に奪われる状態です。
次にサーモグラフィー№3↑
夏の高気密・高断熱ではない住宅を冷房したもので
人の温度に比べて床、壁、天井の温度が高く
床、壁、天井から人に熱が放射されており暑く感じます。
それに対して
サーモグラフィー№4↑
夏の高気密・高断熱住宅を冷房したもので、
人の温度より少し床、壁、天井の温度が低く、
適度に人の熱が床、壁、天井に奪われる状態です。
人は常時発熱しており、
その熱が多く奪われると寒く感じ、熱が奪われないと暑く感じます。
サーモグラフィー№2、№4は人の温度(色)と床、壁、天井の温度(色)は
どちらもほぼ同じ配色となっています。
この状態にするには、住宅の空気を暖、冷房するのではなく
住宅自体を暖、冷房(温度コントロール)することです。
そうすることによって、人と床、壁、天井との間の輻射をコントロールでき、
心地よい暖かさ、涼しさを得ることができるのです。
そして、このことを可能にするには、
住宅を高気密・高断熱化することは必須です。
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