エクセルシャノン新商品内覧会

2021/05/26
先日、樹脂窓メーカーのエクセルシャノンの新商品内覧会に招待され、訪問してきました。

当社は約10年くらい前からYKKAP社さんの樹脂サッシを使い続けていますが、それ以前は(私の家も)TOSTEM(現LIXIL)だったり、その前はまた他のメーカーだったりしたこともありました。すべての建材において、品質が良く、施工に問題がなく、価格も低ければ切り替えることもあるというのがコスミック流です。

いつの間にか良品を見逃すことがさないように、採用していないメーカーさんの商品の調査も欠かせません。

 

特にこのエクセルシャノン社には、今年パナソニックの資本が49%も入っており、商品力が上がるのではと思われる節がありました。

丁度その花火を上げるタイミングということでしょうか。

 

 

さて、展示会場に入ってすぐ本日メインの新商品「SPG」がどーんとセッティングされていました。

アピール商品らしく、横に「撮影OK」との看板が立っています。

 

 

パッと見、枠にウレタンを注入した普通の樹脂サッシトリプルガラスに見えますが、一番内側の層に、パナソニックの技術を使った真空2枚ガラスが使われています。YKKさんのAPW330真空トリプルのさらに1枚増しですね。

U値は0.52。ほとんど壁レベルの断熱性能です。なんという窓でしょう。

 

以前LIXILさんが発表して少し盛り上がったけど住宅ではなかなか使わないだろうと思っていた5枚ガラス樹脂サッシの「レガリス」を彷彿とさせる性能です。こちらも壁窓ですね。

フレーム高性能化

こちらはLIXIL社発表U値0.55。

ということはシャノンの勝ち?と単純に思われるかもしれません。

 

ただこのように商品発表時に使われる代表値は

・JIS規格に沿っている測定方法とは言え、建材試験センターなどの第三者機関での測定ではなく、各社それぞれの社内測定値のため公平な比較かどうか分からない

・小さいサイズの縦すべり窓などいい数字が出る窓の値なので、種類や大きさが異なるとU値も異なる

というところなので、参考程度でお願い致します。

 

こういう数字競争も2桁目、3桁目の数字の小競り合いになると本質論から離れる場合があります。

車のカタログ燃費と同じでしょうか。実生活に影響あるのかと。

 

さて、とは言え高性能であることには違いありません。

 

それを実証する展示物がありました。

ガラスとアルミで作られた箱の中には、ビニール袋に大量の氷が入っています。

対して、各ガラスの外側がどのくらい冷たくなっているか、というのが一目で分かる展示物です。

ガラスの性能について分かりやすいですよね。

 

外気温27.3℃に対し、右側のトリプルガラスでも23.3℃。

それに対し、左のSPGは26.5℃です。さすがほぼ壁。とても高い断熱性能ですね。

 

この窓が優秀なのはよくわかりましたが、先ほどのこちら↓と同じで、

フレーム高性能化

こういった突き抜けすぎた商品は、パナソニック資本参加などの旗印として発表されるフラグシップ商品の位置づけで、値段も突き抜けすぎたり重量が重すぎたりして実際の住宅には使えなかったりします。それも織り込み済みで技術力アピール・インパクト優先で開発されるものと解釈しています。

たまにとても裕福な方のお宅やこれまた某社のフラグシップモデルハウスで使用されたりしますが、ほとんどタイアップのノリではないかと。

 

展示場の入口のこの旗商品で度肝を抜いておいて、その後は地味にしっかり作ってますよ、という展示がたくさんあり、とても興味深いものだったのでした。残念ながらすべて撮影禁止マークがついていたのでここではご紹介できませんが、企業努力が見られ、一見では採用も可能ではと思わされる内容でした。

 

 

日本の住宅の窓もいよいよ本格的に世界に通用するものが増えて、しのぎを削る時代に入ってきたのかなと思わされる日でした。

一つ前のブログのタスクフォースの動画の中にも出てきますが、日本には、他の先進国では使ってはいけない性能の窓がたくさん売られています。

 

日本は、値段は高くても本質的によいものが広がりにくいところがありますが、見た目だけかざった安物や、お金儲けだけが目的のものでは無く、本当によいモノを提供する企業が増え、そういったものが標準的に広がっていき、国民全体の生活の質が上がっていくような国になってほしいですね。

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