住宅性能TIPS

住宅の性能をみきわめるポイントとは?

性能の質は「成功のカギ」にも「落とし穴」にもなる

デザインや間取りは皆さん真っ先に興味が湧くところですが、「性能」と言われても知識がなくては比較もできません。また「高性能」をうたう住宅でも「何をもって高性能なのか」は住宅会社の判断でしかなく、統一された基準があるわけではありません。だからこそ性能はご自身でその中身とレベルを確かめる必要があります。是非、知識を仕入れて様々な住宅会社にぶつけてみてください。営業マンの反応でその住宅会社を判断できるようになります。

耐震等級は最高レベルを目指す

日本の品確法の耐震基準では、耐震等級1,2,3と3つの基準があります。等級1は数百年に1度の地震で倒壊しないレベルですが、複数回の巨大地震には耐えられません。当社は数百年に1度の地震で軽い補修程度で住み続けられる、つまり複数回の巨大地震に耐えられる耐震等級3相当の住宅を基準とし、構造計算や、実際に振動させる実験などによって強度の確認を行っています。

「耐震」「制震」「免震」の違い

「耐震」は基礎や建物自体を頑強にして「揺れに耐える」性能。「制震」は「揺れを吸収する」性能です。当社では耐震性能に加え制震性能としてビルシュタイン社製のダンパーを採用。揺れに耐えると共に揺れを少なくすることで建物の損傷を抑える仕様です。
地震対策にはもう一つ「免震」=「揺れを受け流す」があり、これは基礎等に専用の装置を施工し建物を支える工法ですが、そのコストとメリットの観点から当社では採用していません。

「気密と断熱」はなぜセットで考えるべき?

例えば「穴だらけの発泡スチロールの箱」でも「穴のないビニール袋」でも中に入れる物の温度は保てません。優れた断熱材も隙間が多くては性能が発揮されず、優れた気密性も断熱性が低ければ意味がない。だからセットで高める必要があります。
また最近は「高気密・高断熱」をうたう住宅も多いですが、問題はそのレベルです。高気密・高断熱住宅に「どこから高性能」という統一基準はなく住宅会社の判断でしかありません。気密も断熱もデータとして見ることが可能な性能なので、実際の建物の温度・湿度を確かめることが重要です。新築でも暑い寒いがある住宅は、このどちらかに問題があります。

気密・断熱で知っておきたい「C値、Q値、UA値」

気密性能は「C値(隙間相当面積)」で表します。一般的に1.0以下であれば高気密と言えます。但しC値は施工精度で左右されるので「実測値」でないと信頼できません。ただ気密性には法的基準がなく、「実測」を行っていない会社は気密性を軽視しているとも判断できます。
断熱性能は「Q値(熱損失係数)」か「UA値(外皮平均熱貫流率)」で表します。
Q値は「単位温度差あたりの熱損失量」÷「床面積」
UA値は「単位温度差あたりの熱損失量」÷「外皮表面積」(外皮とは外気に接する屋根・壁・床・窓・ドアの総面積)
平成25年省エネ基準においてQ値に代わりUA値での表示となりました。どちらも数値が小さいほど断熱性能が高くなります。

見学会は「真夏・真冬」を確かめるべき

見学会は気候の穏やかな季節に見てもその家の温熱環境は分かりません。是非、真夏・真冬を体感してください。そこで大人数がいるわけでもないのにエアコンをガンガンに必要とする家は気密・断熱性能が低い証拠です。エアコンが何台必要なのか、その上で室内の温度・湿度や冬の床の冷たさ、夏の2階やロフトの暑さは体感できる性能です。また床暖房を必要とする家はそれがないと寒い=断熱・気密が低くエネルギー性能が低い家だとも判断できます。
「真夏・真冬は集客が少ないので見学会をしない」という工務店もありますが、そういう会社は論外です。住宅の温熱環境での快適性が最も問われるのは真夏・真冬であり、それを知って欲しい会社は真夏・真冬の見学会を積極的に行います。

完成見学会での「新築のニオイ」は危険信号

完成見学会や新築の家を訪れて「建物のニオイ」を感じたらその家は要注意です。「新築特有のニオイ」として当然と思う人も多いですが、そもそも新築特有のニオイとはあってよいものではなく、ビニールクロスや接着剤など何らかの有害な化学物質が放散している証拠です。
また天然素材でもヒノキ・スギ・ヒバ等ニオイのきつい木材を使い過ぎると体質によってアレルギーの原因となる場合があります。

性能はライフサイクルコストを下げることでもある

性能は建てた後のライフサイクルコストに影響します。構造強度・耐久性は自然災害の修理費やリフォーム費、メンテナンス費の削減に。高気密・高断熱とエネルギー性能は冷暖房のランニングコスト削減に。またその快適性と健康性能は疾病を予防・改善し医療費削減にもなります。これらライフサイクルコストは何十年単位で考えると大きな差になり、その削減できるコストは暮らしの充実に活かすことができます。
高性能住宅はそうでない住宅と比べ初期費用は確かに高くなりますが、初期費用の考え方にしても2,000万円で40年しかもたない家と2,500万円で100年もつ家とでは、どちらがライフサイクルコストが有益なのかは明白です。当社は最初に適性な金額で頑強かつ健全な性能を確保し、後々の暮らしで「予定外の出費」を抑えるという考え方です。