住宅スペック
INDEX住宅の屋根は、外壁と比べて長時間・直接的に日射の紫外線、熱、風雨、低温など自然の脅威にさらされ続けます。そのため屋根の素材、構造は耐久性の点で最大の考慮が必要です。
そのため、当社の屋根は焼成温度が高く耐久性の高い三州瓦を標準仕様としています。ガルバリウム鋼板や、カラーベスト、スレート等は頻繁なメンテナンスを必要とするため、屋根材には使用しません。
また、屋根には水切りなどの金属板を使用する部分があります。これには一般的にガルバリウム鋼板などのメッキ材が使用されますが、当社では錆びにくく長期耐久を持つ18-8ステンレス(SUS304)のみを使用しています。
○軒(のき)・庇(ひさし)の長さ
屋根の重要な機能として屋根自体の防水と、外壁へ水がかからないための防水があります。このため屋根には適切な勾配(3寸以上)が必要であり、また軒の長さも必要です。軒の出は15cmで直下の外壁1mに雨水がかかりにくいという目安があり、6mの高さの2階の屋根の庇は45cmは欲しいところです。部位によっては、窓への夏の日射を防ぐ機能を持つためさらに長くなります(66cm~)。
庇が無い・短い・片流れなどの逆勾配は、外壁や窓への水・日射によるダメージがあることを考慮すべきであり、その形状を採用せざるを得ない場合は、徹底した防水対策が必要です。
○二重野地構造
夏の日射により高温になった屋根の熱が構造躯体へ伝わる量を減らすため、屋根の野地を二重化しています。具体的には、通常は瓦が乗る「屋根の野地板」の上に4cmの通気層を設け、その上に2枚目の「屋根の野地板」を施工して瓦を乗せます。また下の野地板の上に遮熱シートを施工します。通気層とシートの遮熱効果と断熱材により、真夏の小屋裏も居室とほぼ同程度(温度差2~3℃)の状況を実現しています。
この構造は、雨漏りの水が建物内へ侵入することを防ぐ役割も果たしており、雨漏りに強い屋根となっています。
⇒ 詳しくは「性能の検証・屋根の二重化」