性能の検証

INDEX

壁内結露のリスク「WUFI検証」 ------ 地域気候による壁内結露を防ぐ構造を確認

●壁内結露のリスク検証は、構造材を湿気で腐らせないこと、防水・断熱など壁の性能を健全に保つためにあります。壁内のどこで結露するか(露点)の検証には「定常計算」と「非定常計算」の2つの方法がありますが、建てる地域の気候変化やそれによって壁内の湿度変化など、より現実的な検証ができるのは「非定常計算」です。その分野で50年以上歴史があり最新の機能を備えるのがドイツの研究所によるシミュレーションソフト・WUFI(ヴーフィ)=非定常熱湿気同時移動解析プログラムです。

●当社では初めて建築する地域ではWUFIシミュレーションを行っています。特に寒冷な地域の場合、断熱材の厚さなど施工を適切にアレンジする範囲を事前に確認できます。加えて壁構造を変えてのシミュレーションもできるので断熱材のリクエストがある場合など、その地域の気候による壁の断熱材構成の判断材料にもなります。

●結果として当社の標準的な壁構造は仮に岡山市と津山市で同じ構造を用いても壁内結露のリスクが非常に少ないことを確認しています。ここではそのシミュレーションと、当社以外の断熱材による場合をご紹介します。

【コスミック・ガーデンの壁】
▼断熱材:現場発泡硬質ウレタン・30倍(独立気泡ウレタン)の場合

30倍ウレタン50mm_岡山市

30倍ウレタン50mm_津山市

・グラフは壁構造の中の湿度と含水率の変化幅を示すもの。縦の仕切りは壁構造とその厚さ比を表す。左から外壁材、空気層、透湿防水シート、合板、ウレタン断熱材、空気層、室内側ボード(当社の場合)。
・グリーンの幅はある日の湿度(緑の実線)が年間で上下した範囲を示すピーク幅。ブルーの幅は水分の含有率のピーク幅を示す。
グリーンの幅の上側が湿度80%(赤の横線)を超え続けると結露の危険性があり、それが壁内のどこで起きるのかが分かる。当社の壁構造の内部では岡山でも津山でも湿度80%のラインを大きく超えていない。一番左側でピークが上がるのは外壁材の表面(外側)が雨で濡れるため。

▼断熱材:現場発泡硬質ウレタン・100倍(連続気泡ウレタン)の壁の場合

100倍ウレタン89mm_岡山市

100倍ウレタン89mm_津山市

壁構造は一般的な左から外壁材、空気層、透湿防水シート、合板、断熱材、室内側ボード。気象条件は同じ。
・ウレタン断熱材でも連続気泡にすると合板と断熱材の境界付近に結露する危険性が高くなる。合板の水分の含有率も上がる。

▼断熱材:セルロースファイバーの壁の場合

セルロースファイバー89mm_岡山市

セルロースファイバー89mm_津山市

壁構造は一般的な左から外壁材、空気層、透湿防水シート、合板、断熱材、室内側ボード。気象条件は同じ。
・こちらも合板と断熱材の繋ぎ目付近に結露する危険性と合板の水分の含有率が上がる。断熱材の中にまで水分を含有するようになり、水分による合板の劣化や断熱材の性能の低下が予想でき