説教され続ける住宅会社

2015/09/14
妹尾さんのブログにもありましたが、

先日の岡山でのYKK APさんフォーラムは、

松尾設計室の松尾さんのプレゼンでした。

鳥取・島根などからも参加者がいるとのことで

昨今の超売れっ子?ぶりがうかがえます。

 

 

最近よく聞く話題ですが、性能の低い家・窓は

結露やカビの元になり、健康被害が起こります、みなさん、

性能の低い窓(窓のようなもの)は使わないで下さい、

という厳しい内容でした。

 

聞きに来ている大半は中小工務店をはじめとした

住宅関係の会社です。中堅ビルダーさんの姿も。

 

松尾さんは3百人以上の建築実務者を相手に、

「皆さんの中で自宅が暑くない、寒くない、結露もカビもない

という方は手を挙げてください」との質問。

参加者からは、ほとんど手が上がらず。

これが日本の建築業界の実状ですね。と。

 

窓に関しては、「樹脂の窓以外は窓のようなもの

(つまり窓ではない)で、もはや使うことができない。

今後はそんなもの使ってはいけませんよ」と。

 

気密についても「気密はいいや、と思っている人、

掛け算ですから、いくら断熱しても全然意味が

無くなりますよ」と。

 

1時間半ほどで、当社としては既に実施していること

でしたが、中身の濃い内容でした。

断熱や気密についてまだ実施していない方に

とっては頭の痛い話だと思います。

 

 

・・・それにしても、住宅業界というのは変わっていると感じます。

 

先日の前先生のプレゼンでも

「国から見ると住宅業界はなかなか基準を作っても言うことを

聞かず実施しないから、電気メーカーの設備から攻めた方が

省エネが進むということで設備主導の施策になっている」

という話しもありましたし、

 

近畿大学の岩前先生のプレゼンでも、「断熱なんか

いらないという工務店はシュリンクしていけばいい」と

苦言をあびせられる始末。

 

何故か、わざわざセミナーに集まって、著名な方々に

「ちゃんとやれよ」「みんな変わらなきゃ」と言われ続ける

住宅会社。

 

「こうやれば性能が上げられる」という手法や工法の

学びの場ならよいのですが

「こうして暖かい家を建てないと健康を損ねますよ、

エネルギーのロスですよ、義務化まであと5年ありませんよ、

皆さん解ってますか??」

という動機付けのセミナーは、そこまで言われないと

自分からは動かない人のような扱いを受けている気分に。

 

できているはずのコスミック・ガーデンに居ても、

参加者側=出来てない会社としてひとくくりで説教される側に

座っているのは、気分の良い物ではありません。

何だか切ないような腹立たしいような気分になります。

 

このようなセミナーの他にも、工務店向けには販売方法やら

会計やらの、色々なセミナーや経営指南のコンサル等があり、

日々広告のDMやFAXが沢山届きます。(これも驚きました)

でも百歩譲って、そういった専門外の分野は苦手かもしれま

せんので、それを学びに行くのはまだ良いと思います。

 

でも、本業の住宅に関して、「寒い家を造るべきでない」と、

動機付けの説教をされている場合ではないと思います。

 

ちゃんとしとるわい!!と言い返せるよう、業界全体の

住宅の本当の性能も上がっていってほしいと思います。

 

 

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