十勝2×4視察(2)
続きをお送りいたします。
2日目は現場見学です。
半日とちょっとしか時間が無かったにも関わらず、
20~30分ずつで5現場も回ってもらいました。
十勝2×4協会の工務店さん4社の現場なので、
会社による違いも含めて見学できました。
内装・外装もほぼ完成状態のお宅。
積雪を避け、エアコン室外機が
壁の上の方に取り付けられています。
内部では、気密測定の実演がありました。
こちらは片引き窓が何か所かありましたが、
C値0.4の高気密でした。
ちなみに、十勝にもハウスメーカーや
いわゆるローコスト住宅のビルダーも
一部おられますが、気密性能に関しては
C値1以下程度であればできて当たり前で、
いちいち説明もしないレベルだそうです。
岡山でもそうなってほしい所ですね。
どんどん現場を回ります。
次の現場では高性能グラスウールに防湿シートを
施工している段階でした。
シートも中四国で使用されているものより分厚い
ものを使います。
天井や床の折り返し、テーピングもきれいです。
給排気の配管やコンセントボックスもバッチリです。
十勝2×4協会の一般的な仕様は、
構造が2×6で、
柱間に高性能グラスウール(24Kなど)140mm、
外側に付加断熱としてウレタンやフェノールのボードが
50mmほど施工されるそうです。
床は床断熱が多く、200~250mmの同じく
高性能グラスウールやロックウールが使われます。
と、丁度床下点検口がありましたので、覗いてみます。
グラスウールの受けは板材やネットが使われます。
また、北海道では浅い地面に基礎を造ると、その下の
地中の水分が凍り、建物を持ち上げる可能性があります。
そのため凍らない程度に深い所から基礎を造るのですが、
その深さ(凍結深度)が何と1m。
ということで地中1mの深さから、地上40cmまで
基礎を施工します。
そのため床下が上の写真のように深くなります。
外に出ると床断熱ですから基礎換気口がありますが、
プラスチックで蓋の開閉ができるものでした。
また床断熱ですが、基礎の外周にも断熱材が巻いてありました。
寒すぎて白蟻がいないので、断熱材を白蟻が喰って上がってくる
心配がない点はうらやましいですね・・・
このように床断熱とは言っても床下の温度が下がらないように
工夫されているのは、-20℃の外気が床下に入ってくること
を考えると当然かも知れません。
ちなみにこの「冬に床下換気口を閉じるとどうなるか」は、
当社でも、この冬に何軒か測定中です。
バスでの移動中にも、他社の建築現場がありましたが、
どこも高性能仕様ばかり。
性能の高そうな住宅ばかりで、嬉しくなります。
もうちょっとネタが残っておりますが
長くなりますので、また次回に続きます。
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