【床の断熱】床暖房のように暖かくシロアリにも強い「床断熱工法」

床断熱工法は床のすぐ下に断熱材を敷き詰めて、床から断熱する方法です。これに対し基礎断熱工法は、建物の基礎コンクリート自体を断熱材で覆って断熱する方法です。

※床断熱と基礎断熱の床の表面温度の実測値(床断熱は室温とほぼ同温)

「床断熱工法」は、床の温度がほぼ室温と同じ温度でじんわりと暖かく、床下が常に空気が通って乾燥しているためシロアリにも強い工法です。
一方、「基礎断熱工法」は、「地熱の影響」で暖かいと言われていますが、実際に計測したところ、床面温度は室温と比べて3℃程度低いことが分かりました。また、建物の外に断熱材を設けた「基礎外断熱工法」の場合、断熱材が土壌に触れるため直接シロアリが侵入しやすくシロアリ被害のリスクが高くなります。

床断熱・基礎断熱で検索すると「基礎断熱の方が床温度が暖かい」と説明するサイトが多くありますが、実際に計測せずにイメージだけで説明していると考えられます。

特徴
床断熱工法・床面温度が室温とほぼ同じ温度でじんわりあたたかい
・床下空間が換気され乾燥するのでシロアリに強い
基礎断熱工法・中国地方では床下空間の冷気の影響で室温より3℃程度低くヒヤっとする
・最初の1~2年は基礎から蒸発する水分で湿度が高くなるため、結露によるカビのリスクがある。(床下換気装置が重要)
・特に基礎“外”断熱は、シロアリに非常に弱いリンク基礎断熱シロアリ対策フォーラム)
床断熱基礎内断熱基礎外断熱
床の表面温度室温とほぼ同じで暖かい室温から3℃程度低く冷たく感じる
シロアリ被害×
床下のカビ被害
施工の手間(職人の技術)

住宅会社への確認ポイント

床の断熱工法を確認しましょう。

スリッパを脱いで実際に足裏で温度を感じてみましょう(特に1階の床、日陰部分、タイル部分、キッチン、玄関など、家の色々な部分を歩いて確認しましょう)ヒヤッと感じた場合は、要注意です。

基礎外断熱の場合、シロアリ被害に対して対策はとられていますか?

万が一の被害に備えた補償制度や床下に散布する防蟻剤を確認しましょう。体に悪いものであれば避けなければいけません。発生しやすい環境になっていないか確認しましょう。