換気しすぎにご注意ください
この場で書かせていただきます。
お問い合わせの内容は、
「エアコンをずっとつけているけど、あまり暖かくない(特に床のあたり)」
「電気代が思ったよりかかっている」
「とても乾燥した感じ(相対湿度が30%を下回る)」
といったものです。
このような状況の場合は、換気量が多すぎないか?と
疑ってみていただきたいのです。
目安としては、トイレなどについている下のパイプファン。
気密住宅用で「とじピタ」という名前です。
これが、1時間に80㎥排気します(抵抗が全くない状態で)。
人間の呼吸に必要な空気量は1時間に30㎥と言われるので、
それだけなら、お二人につき1台動いていれば十分と言えます。
四人のご家族でしたら、1,2Fのトイレの2箇所で十分。
(ただし、シックハウス対策が背景にある現在の建築基準法では、
原則、24時間換気のための換気扇は止めてはいけないことに
なっています。コスミックの家でそこまで必要かは疑問ですが。)
さて、今回最重要のトピックは、キッチンのレンジフードです。
こちらは、調理中や焼肉中の排気のみに使っていただき、
24時間換気には使用しないでください。
というのも、排気量が多すぎるためです。
それぞれのボタンを押したときの1時間のおおよその排気量は、
常時換気(クリナップ)で145㎥ ※「とじピタ」2台
弱で200㎥強 ※「とじピタ」2.5台
中で350㎥前後 ※「とじピタ」4.5台
強で600㎥弱 ※「とじピタ」7.5台
くらいです。
「常時換気」や「弱」という言葉のイメージに惑わされますが、
これを回しっぱなしにしていると、エアコンの暖気を外に捨て
続けてしまい、室内の床などが暖まらず、天井付近だけ暖かい
という状況になってしまいます。
また、外の乾燥した空気がたくさん入ってくると、湿度の低下も
進みます。
今回ご相談いただいた皆様は、それほど排気量が大きいと思わず、
キッチンのレンジフードをいつも動かしておられたということでした。
ちなみにお風呂の換気扇の換気量はどうか?と申しますと、
1時間に88㎥。「とじピタ」より少し多いくらいです。
ただ、「とじピタ」はプロペラファンですが、このお風呂の換気扇や
キッチンのレンジフードはシロッコファンというもので、換気量が
落ちにくいものです。
お風呂の換気扇も、常時つけるのではなく、お風呂が乾くまでの
タイマーでのご利用をお勧めいたします。また、なかなか乾かない、
という場合は、お風呂の水切りや乾拭きを試してみて頂ければと
思います。⇒ お風呂あがりについて
これまでご説明不足がありましたら大変申し訳ございませんが、
冒頭のような状況に当てはまる方は、一度家全体の換気量を
チェックしてみて頂ければ幸いです。
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