テレビの裏側

2012/02/29
同業の方から聞いた話ですが・・・。

 

結構長く続いている リフォーム番組。

「匠」(たくみ)と呼ばれる建築士が

登場し、古くて不便なマイホームを

夢のような提案で リフォームし家族に喜んでもらうと

いう趣旨ですが。

 

この番組が始まってから

業界 とくにリフォーム業界から

いろんな意見が聞かれます。

 

番組に啓発されて、リフォームを考えるお客さんが

増えて市場の活性化が進んでいる。

 

という肯定的な意見と、

番組最後に流れるテロップで

工事費が出ますが、とても非現実的な数字に

業界が困っている(この金額でここまで出来るんだ。というユーザーの思い。)

 

実際、匠と呼ばれる建築士の皆さんは

放送されると 一気にオファーが増え、仕事が山のように来る。

これ以上の宣伝効果は無いくらいのメリットがあるため

設計・管理費などタイアップで無視しても

全く痛く有りません。

 

関係する 職人さんや下請け業者さんも

会社の建物や名前が映るため

「特注部材」などが ほとんどタダで納品されているそうです。

 

また、思い出の材料やちょっとしたアイデアで

「匠」 自身が工具を使って作ったり

電ノコなどで木材を細工したりするシーンが流れますが

結構な割合で、「手元のみアップ」が流れます。

勿論別人の手です。

 

一般の方から見れば、一級建築士なら

いろんな細工や作業はできて当然的に思われているようですが

全くそんなことなく、工具の使い方や細かい作業が

出来ない人は多いのです。

 

また、素材の選択も耐久性等は

ほとんど考えてなく

画面に映った 「インパクト」のみ追求しているように

感じます。

 

1年後、3年後 現場に行くととんでもない現象や

クレームがおきているように思います。

 

実際、番組内ですぐに 「造り付け」 や 「可動〇〇」 と

行ったものが多く登場しますが、

あの金額は 工事費にほとんど反映されていないそうです。

 

家具を買うよりずっと高額になる(内容によりますが)ことの

方が多いのです。

 

 

テレビ局は、ウケればいい。

匠たちは 名前が売れてオファーが来ればいい。

いろんな思惑が渦巻いている

テレビの裏側を聞きました。

 

画面で見るものだけでなく

実際の人や現場を

少しでもたくさん見て、感じて

決断することが 大事なんだと思いました。

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