基準ギリギリでは足りない
熊本地震から学んだ最新の研究報告でした。
先日のブログでご報告した、東京のセミナーで
講師をされていた大橋教授も出演されていました。
地盤の状況によっては、2階建などの低層住宅の
揺れが倍増する場所がある、という内容です。
ではどうしたらよいのか、ということが述べられる
まで待ちに待っていましたが、そこについては
大橋先生の東京でのセミナーと同じ話でした。
建築基準法ギリギリの建物では、倒壊の可能性があるし、
助かっても一回の地震で住めない状態になるかもしれない。
できるだけ建物の強度を上げるべきである。
本当は、セミナーで話をされていたように、
筋交いだけでは不安であるとか、耐震等級3を
基本にすべきという話もしたいところを抑えて
解説をされていたのだと思いますが、それでも、
上記のように「国の基準だけでは足りないのでは」
という内容がテレビ番組で放映されるところまで
来たんだなと思いました。
後半に対策の例として、木造軸組の建物で内部の
石膏ボードを2枚構造用合板に変更しただけで
建物の強度が25%増したという実験がありました。
ただ、この合板を建物全体に張り巡らして構成した
枠組壁工法という工法があることは放映されません。
NHKだけに、特定の人間が受益しないように
放送しないといけないのだと思いますが、
過去の震災での統計でも枠組壁工法(ツーバイ)で
あれば格段に倒壊の割合が下がるような話も
盛り込んで欲しいと思いました。
これから耐震リフォームする場合だけであれば
仕方ありませんが、新築を考えている方への
情報としては物足りないと感じます。
無論、慎重に扱うべきこととは思いますが、
これから次の新しい情報が流れるまでに新築を
建てる方も多いと思います。
専門家も呼んでいることですし、
「現時点での選択肢はこれだ」と言える情報が
あれば、オブラートに包んだり慎重になりすぎず、
率直に放送してほしいと思いました。
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