夏の熱画像撮影ツアー

2015/08/24
昨日、東京大学の前准教授に岡山にお越し頂きました。

(前先生は昨年11月に岡山でセミナーをして頂いた方で、

住宅の温熱環境・設備機器がご専門です→セミナーの様子

国の基準の策定にも参画されています。)

 

以前から、住宅の熱画像を撮影するためにサーモカメラに

ついてご相談をしていたら、様々な住宅の調査は先生の

研究の材料でもあるということで、目的が一致したことから、

岡山でいくつかの住宅を共同で撮影することになったのです。

 

暑い昼前から夕方までに、予定している数軒を撮りきるため、

岡山空港に到着した前先生を車に乗せ、児島の方から

岡山市中区の方まで昼ごはんも取らずに走り回りました。

 

急いだのは、外気温が高い状態で撮らないと意味がなく、

前先生も日帰りだったので、撮影時間が短かったからです。

 

参考までに、撮影できた画像をちょっとだけご紹介します。

 

高気密・高断熱で床も天井もほぼ27℃に保たれている社長宅。

このように映ります。

写真では場所が分かりませんが、リビングの真ん中に立っています。

人の左側の影のように見えるのは、さっきまで座っていたソファーが

暖まって人の形にオレンジ色に映っているからです。

 

壁・床・天井の温度差が小さく、その温度が人体の表面温度より低く、

身体から緩やかに熱放射がある状態が、理想的な状態だそうです。

(湿度はサーモカメラでは映せませんが、60%程度です)

 

性能の高い家では季節に関係なく、この状態になるそうです。

そういえば、昨年の冬に社長宅で撮影して頂いた熱画像は下のものでした。

確かに夏も冬も見た目変わらないですね。(色の設定は5℃低いです)

 

・・・これに対し、築45年の無断熱・無気密のお宅も撮影しました。

 

少し極端な比較になりますが、冷房なしの2階のお部屋です。

天井がほぼ40℃。まるで上から焼くピザ用のオーブンです。

 

分かり易く色分布を変えると分かりますが↓、

人より天井や壁の方が温度が高い事が分かります。

実際にサウナくらいの体感でした。

特に2階なので、焼けた屋根の熱がそのまま天井に伝わって

おり、立っている人(実は藤井社長)も上半身からあぶられて

暑くなってきていることが分かります。とても過酷な状況でした。

 

他にも、ご協力頂いた方々のご厚意により、いくつかの住宅の

熱画像を撮影することができました。ありがとうございました。

今後、温熱環境の検討や理解のため活用させて頂きます。

 

とてもお忙しい中、東京から飛行機で日帰りして頂いた

前先生にも感謝です。前日は函館だったとのこと。

夕方にかなり遅めの昼食?をご一緒しましたが、その時のお話では

「住宅の購入者が正しい選択をできるよう、正しい情報を提供して

いきたい」とおっしゃっていました。

 

当社も、住宅の性能をいかにわかり易く伝え、理解して頂くか、

本当の情報をお伝えし、失敗のない住宅を建てて頂くか。

そのための取組を、今後も進めていきたいと思います。

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