旧朝香宮邸&ガレ展
東京都の白金台(目黒駅そば)にある、東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)
という建物を見てきました。(↓正面)
ここは、もともとはフランスに長期滞在した経験のある
皇族のお住まい。お住まいと言っても、後に吉田茂外相・
首相の公邸として使用されたり、迎賓館としても使われた
超豪邸。昨年には国の重要文化財に指定されています。
全体設計は日本の宮内省ですが、外観から見ての通り、
日本建築とは程遠い、直線的・幾何学的なアール・デコ様式で、
構造も鉄筋コンクリート造です。(断熱や気密を言うのは無粋?)
↑屋上にポツンとある風通しの良い小部屋は「ウィンターガーデン」という名称。
内装はフランス人装飾美術家のアンリ・ラパン。
内部は残念ながら撮影禁止ですが、迎賓館などに使われるだけあって
広く、天井も高い(4m!!)大空間に、大理石やら、タイルやら、
プラチナやら豪華な装飾の数々。
照明もすべて各部屋のために作られたガラス細工などで、
一つ一つがガラス作家による高級な美術品。
1906年築とのことですが、当時惜しみない費用が投じられたと
思われます。(公式ページで幾つか写真が見られます)
正直、すぐ住宅への参考になります!!とは言い切れませんが、
上質な材を使った品の良い高級な建物の雰囲気を味わえました。
現在住まわれていないので「過去のもの」感は否めませんが、
吉田茂外務大臣が執務室に使ったという書斎の雰囲気は、
とても凛としていて鳥肌ものでしたよ。
さて、私としては建物を見るのが目的だったのですが、たまたま
訪問した日は、ガラス工芸で有名なエミール・ガレの展示会の
期間中でした。
建物の各部屋にガレの作品がいくつも並べられていて、
社長の藤井なら喜んで眺めていたことでしょう・・・
私としては正直、家具を置いて部屋の雰囲気にしておいて
欲しかったのですが、「美術館」だけにいつもこうなのかな?
大半のお客さんがガレの作品が目当てで部屋を回っていたので、
どの部屋でも一人だけ壁や天井をマジマジと見ていた私は
変な人に見られたかも。(もちろんガレの作品も一応見ましたよ!)
ということで、わからないながらもガレの沢山の作品を堪能しました。弊社では
「本物の美術品やデザインは仕事の肥やしになるので見に行って来い!!」
と言われるので、出張に加えてこういったリサーチをすることもあります。
とても上質な空間をゆったりと堪能し、都心のど真ん中の広い静かな庭を
眺めながら、帰路についたのでした。
おまけですが、羽田空港で手荷物預かり所が無人化されていました。
人と人との接点がどんどんマシンと向き合う場に変わっていきますね・・・
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