明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願い致します。
昨年も、そして本年もコロナ一色ですね。
特に医療従事者の方々の切迫した状況をテレビなどで拝見すると、本当に大変で頭の下がる思いです。
私も年末年始のお休みは、近所のお参りと買い物くらいでほとんど外出しませんでした。
あとは自宅の床下に点検で潜ったくらいでしょうか。
その代わり、新書を数冊購入し、自宅にこもって読みました。
その中でも、ぜひ皆様にご紹介したい一冊があります。
本屋さんではタイトルだけ見て「最近よくある本だな」と思って通り過ぎたのですが、一緒にいた家族が読みたいというので購入したところ、ページ数が少ない割に、とても読み応えのある本でした。
読み終えた後の私の個人的な感想ですが「タイトルを軽くしすぎ」だと思います。
中で何度も登場している「スマホは脳をハッキングするためのツール」「脳の報酬系がスマホを離さない」というくらいのインパクトがあってもよいのではと思います。
特に小さいお子様がいる方、ついついスマホを手に取ってしまうのがちょっと気になっている方、ぜひお読みいただきたいと思います。
(以下、ネタバレになるところもあります。あまり内容を知りたくない方は以下は読まないでください。)
「どうせスマホが手放せなくなるとか、見すぎると眠れないとか、精神が不安定になるとかいう内容だろう」
と思われるかもしれません。私もそう思って通り過ぎようとしましたが、まさにその通りです。
ただ、この本では、それが偶発的なものではなく、「如何になるべくしてなっているか」が根拠に基づいて書かれており、説得力があるだけに、とても恐ろしく感じます。
例えば何らかの依存症について「依存症は、心が弱いのでも、頭が悪いのでもなく、脳の病気なのです。適切に診察して、治療すべき、脳の病気なので、気合で治るものでは無いのです、一旦現状を認めて、治療しましょう。」という内容の本を読んだことがありますが、それと似た感じを受けました。
スマホをついついしょっちゅう手に取って見てしまうことについて「ガマン強くないから、辛抱できないからではないよ、脳にそうさせるよう、脳科学の専門家なども参加して、最新の理論と技術に基づいてスマホ・コンテンツが作られているんだから。そうなるのは当たり前の代物なんですよ」と説明されている様でした。
もう一つ衝撃的なのは、スマホやコンテンツを「作り提供する側」が、「この現状は、狙い通りに、人間の報酬系をハッキングできている」ことから起こっているということを認識しており、さらに「現状は行き過ぎている」ことを認識しており、自分や子供にはデジタルツールを「使わせない、使いすぎない」と制御しているという内容です。
これは本当かどうか確認していませんが、ある人気の食品の製造会社の人は、自分の身内には自社で作っているものを食べさせたくない、という話を聞いたことがありませんか。作って、売っている側がその認識を持っているということです。
スマホだけでなく食事も遊びも何でもそうですが、やりすぎは心身の毒になります。
その中でも、常に携帯でき、いつでもどこでも使えるスマホ、ネットコンテンツ、SNS等は大変に制御しづらい物です。
便利なツールですし、何でもかんでもダメではありませんが、こういった情報を知って、分かってから使うべきと考えさせられる、良い本でした。
個人的には中学校、高校の保健か何かで必修科目にしたらどうかと思います。
ご興味があれば、ぜひご一読くださいませ。
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