「あっ、家ってもっと自由でいいんだ」。基本性能+自分流に楽しむことが、私達の家づくり。
倉敷市/I様
子供が小学校に上がったら「自分の家」を。
― 家を建てようとお考えになったきっかけをお聞かせ下さい。
ご主人様:「家」を考えたのは実は2回目なんです。建てようという気分になった時の話ですが、1回目は結婚して2~3年の時に、まだ子供もいなく少し余裕もできてきて、家でも建てようかということで大手の住宅会社や工務店など見て回っていたんです。ただ当時は断熱とか家の性能のことなど全く知識もありませんでしたが。
奥様:もともと二人共、家とかを見ることが好きなこともあって色々と見たり調べたりはしたんですが「何千万円」という現実を知りますし、その時はお金のことが大きくて一旦気持ちが収まったんです。
ご主人様:お金のことだけではなかったんですが、なぜか僕自身も家に対するテンションが下がるというか興味が無くなってしまったんです。
それで2回目というか今回なんですが、やはり子供の成長が大きなきっかけですね。小学校に上がるまでには家を建てたいと。子供が帰る場所としてアパートではなく自分の家を与えたいと思いましたし、もちろん僕自身も一生で一度は家を建てたいと考えていましたから、そのタイミングがきたという感じです。
結果論ですが1回目の時に建てなくて良かったなと。何も分かっていませんでしたから、ひどい家が建っていたかもしれない。
そこまで言うなら、見に行ってやろうじゃないか。
―住宅会社選びはどのようにされたのでしょうか?
ご主人様:インターネットで情報を調べ始めて、それと完成見学会などあれば各社行きまくりました。それで見て調べていくうちに、「家にも性能というものがある」ことも知りました。
ある時にインターネットで調べていたら、「E・EA(いい家)推進協議会」のM工務店からのリンクでコスミック・ガーデンのホームページを見たんです。その時にはある程度家づくりも勉強していましたし、当時「基礎パッキン」のことを調べていたんですが、それでコスミックのページを見た時に「なんじゃ、この会社は!?」ですよ。技術的な解説も多くて、すぐ食い付いて見ました。僕が疑問に思っていたことも解説されているし「何かこの会社は他と違うな」という印象です。
それで読み進めれば社長のコメントに「家は命掛けで考えるもの」とか「建てた家に直に行って見てください」とか挑発的(笑)なことが書いてある訳ですよ。じゃあ社長が言うように見に行ってやろうじゃないか(笑)ですよ。そこまで言うのならどんな家を建てているのか、飛び込みで住まわれているお宅に行きました!
―コスミック・ガーデンには連絡せずにですか?
ご主人様:コスミックにも、もちろんそのお宅にもアポなし訪問です。自分でも思い切ったなと思いましたし、その訪問先のNさんも突然で驚かれたと思います。
―どのような話をされたのですか?
ご主人様:住み心地を聞いてみたかったんです。
奥様:行った時がたまたま奥様お一人で、動機もお話したら「主人が居れば上がって見てもらえればいいんだけど」と言ってくださったんですけど、それでも「住み心地はいいですよ」「会社もいいですよ」というお話を聞きました。それと「じゃあ、妹尾さん(コスミック担当者)に話をしとくよ」とも言って頂きました。
なぜここまで技術のことを言えるのだろう。
―外観的には初めて見たコスミックの家の印象はいかがでしたか?
ご主人様:ホームページで見た時も目立つ感じの家だったし、実際に見た時はインパクトがありました(笑)。
奥様:私は正直、外観的にはヒキました。それまでネットを見ている訳でもなく、行く時にコスミック・ガーデンの社名も初めて知ったくらいですし、最初に見た時はえーって思いました。
ご主人様:ホームページにも、全てがそういう外観ではないんですが何軒か「何じゃこれは」的なお宅がありました。ところが技術のページを読むと、ごく当り前というか、勉強している立場からすれば家はこうあるべきだろうという「まとも」な事が書かれている訳です。僕達とすれば最初は外観と中身のギャップを感じたのは事実です。
ただ、なぜこの会社、この人達は技術的なことをここまで言えるのだろうということが「他社と違う気になるところ」でした。
―それからコスミックにはどのようなアプローチを?
ご主人様:ひとまず事務所に行ってみました。それも飛び込みです。その頃には、家は会社から営業をされて建てるものではない。自分から求めて建てるものだと考えていたので、飛び込みとかそういうやり方の方が僕は楽でしたね。
―その時にはどのようなお話しを?
ご主人様:特に突っ込んだ話はしなかったです。「ちょっと興味があるので」と軽く話をして、パンフレットをもらって10分くらいで帰ったと思います。気にはなる会社でしたが、まだ他社も見たいと思っていましたし、まあ会社の雰囲気を偵察にという感じでしたね。
―コスミックとの本格的な接点は?
ご主人様:その後、Nさんが「連絡しとくよ」と言ってくれていた妹尾さんから連絡をもらって、その頃、自分達で土地を探している時だったので、土地の相談から始めた感じですね。平行して「建築中の構造を見ませんか」ということで構造も見て、「ツーバイ」だったので「軸組」とは違う強固な造りをしているんだなと思いました。あと色々と技術の説明も聞きました。
奥様:「鉄筋が何ミリ」とか「釘のピッチが」とか、かなりマニアックな話も(笑)。
ご主人様:あの時は妹尾さんと、社長と山田さんの3人にお会いして、その現場が福泊だったんですが「玉野の現場をもう一軒見に行きませんか」で、2軒見に行ったんです。社長にお会いしたのもその時が初めてですね。
―社長の印象はいかがでしたか? 例のホームページで挑発的だった人物として(笑)。
ご主人様:「熱い人」でしたね。そこは想像していた通りですが「工務店の社長」っぽくないんですよ。商売気が全くないので「何でこんなに技術のことばかり一生懸命話すんだろう、変わってるな」でした。でも面白い人だなとは思いました。
奥様:「家が好きな人」なんだな~です。
コスミックの言うことの「ウラ」を調べる。
―その後はどのように進んだのでしょうか?
ご主人様:土地探しを進めるのと、コスミックだけでなく他社も平行して見学会にも行き、比較というか数を知ることは続けていました。
―その頃のコスミックと他社への気持的なウエイトは?
ご主人様:実はコスミックと出会って初期の段階で「コスミックで建てようか」とは思っていたんです。ただ、コスミックが言っている事の「ウラ」をとりたかったんです。例えばコスミックの言う「高気密・高断熱」にしても他社もやっている。どこが違うのか。ツーバイやウォール工法の比較とか、タイベックシルバーの遮熱シートなんかも自分で取り寄せて実験してみたりとか、とにかくコスミックの家を調べて研究しました。コスミックの言っていることをただ信じるのではなく、他社も含め研究・比較して、尚かつ「自分で納得できるのか」という検証です。それに時間を使いました。
他社との比較にしても、途中からは技術的なことはかなり分かってきていたので、もう家に入った時の雰囲気、空気の感じというか空間の感じという、感覚的な部分を考えるようになっていました。「ここは落ち着かない」とか「ここは空気が停滞している」とか。
奥様:主人は家に入ってすぐ「ニオイ」を感じるところは即「はいダメ」で出ていました。私はそれでもちょっとは間取りを参考にと思い見ていましたけど・・・。とにかく家の数は見ました。毎週土日はどこかを見ていたと思います。コスミックさんと出会ってからも一年近くはそういう日々だったと思います。
「家って、もっと自由でいいんだ」。
―最終的なコスミックへの決め手は何だったのでしょうか?
ご主人様:Oさん邸とKさん邸を見に行った時ですかね。午前中にOさん邸を訪問して、そこがとても雰囲気のいいお宅だったんです。しかも言い方は語弊があるかもしれませんがOさんがすごい普通の方で・・・。
お二人:住まわれている人を見て安心したんです。
奥様:坪単価的には大手Hハウスと変わりなく、以前に私達にはちょっと無理かなと考えたクラスでした。でも雰囲気はいいし坪単価も結構するけど、普通の方がコスミックでこういう家を建てられるんだと思い、安心感というか現実味を覚えました。
ご主人様:それで午後からKさん邸です。そのKさん邸を見た時に「あっ、家ってもっと自由でいいんだ」と気付いたんです。壁は白っぽいのが当り前とかいう考えじゃなく、家は基本性能を確保した上で、もっと自分達流に遊べばいいんだということが分かったんです。
奥様:Kさんのような感覚を持ちたいと思いました。
ご主人様:Kさん邸はちょっと特別な存在感があるお宅ですが、Kさん邸に限らずコスミックの家は「○○風」とかいう決まり切ったものがない。一軒一軒が住む人に合わせて造ってある。そのことが確信できたし、自分達が求める家には必要不可欠だと考えました。あと、具体的ですが「ウインターガーデン」は他社にはない存在だったのでそれも決め手の一つですね。
―コスミックへの不安要素はありませんでしたか?
奥様:主人もとことん調べる性格ですし、性能的には100%信頼していました。ただデザインや間取りは構造的なところから制約を受ける部分もあったので、そこは自分たちが大手を含め数多く見てきた知識の中から、しっかりと「こうしたい」という要望を出していかなくてはと思っていました。
自分達でつくるという実感と楽しさ。
―実際の建築に向けてはどのようなご要望を?
奥様:ウインターガーデンはもちろんなんですが、一番こだわったのは水廻りの動線です。対面L型キッチンと、バス、トイレを含め行き止まりのない回れる動線は是非でした。最初にプランをもらってから動線を考えた修正も加えて、私が間取り図面を描きました。構造がツーバイなので「ここが45cmしか切れない」とか難しいところもあったのですが、自分で考えてつくるという楽しさは満載でした。
ご主人様:設備メーカーもクリナップ、タカラ他トーヨーキッチン、パナソニックなど何回も行って調べて、自分達で選んで決めたという部分が多いですね。
――建築中に印象に残っていることはありますか?
ご主人様:僕は基礎工事からほぼ毎日見に来ていました。写真も700枚くらい撮りましたね。現場をいつでも見えるようにしてくれていたのでそれは有り難かったですね。
電気の職人さんも良かったし、内装クロスのYさんは自分の仕事に誇りを持ってやってるんだな~と思いました。「紙のクロスが本当にいいよ。10年経ったら違うから」とか「他社の若い職人にもそういう経験を積まさせないといけない」と言われてましたね。
奥様:皆さん気さくなんだけどプロ意識が高い。あと建築中に図面とは違うことを「ここちょっとこうなりますか」ってお願いしても「いいよ、できるよ」って現場ですぐ対応してくださって、有り難いし、見に来ることがホント楽しかったです。
ご主人様:あと、頭では分かっているつもりでも建築中になると「ここはどうだったか」とか細かな行き違いも出てくるので、疑問や心配に思うことはその都度、妹尾さんにメールしていました。半端ない件数だったと思います。ただこの期間を通じて疑心暗鬼になることは一切無かったし、根本的な信頼は何ひとつ揺らがない。そこはとても安心していましたね。
「何も意識しない」という快適。
―ご入居されて住み心地はいかがですか?
ご主人様:快適です。というか家に居て、特に何かを意識しない。暑い寒いとかニオイもない。5月に入居したんですが湿気とかも感じない。何も意識しないというのがいいんじゃないでしょうか。
奥様:「ウイリアム・モリス」「夢二」のクロスもこだわったところなんですが、このコーディネイトはすごく気に入っています。あと、とても静かです。
ご主人様:エアコンが「一台でいい」というのもコスミックを気に入った技術なんですね。ウチは使い勝手を考えて1階リビングと2階寝室に付けたんですが、フルに2台を使い始めたのが7月からなんです。それで1カ月の電気代がえ~っと(明細を出されて)これです。8,465円! オール電化、IH、エコキュート、エアコン2台を28度設定で24時間電源ONにしてこの金額でした。もちろんライフスタイルもありますが、想像していたより安かったですね。
―その他に気に入られているところは?
奥様:間取りは本当に良かったです。水廻りも。
ご主人様:あと、この強いフローリングですね。これは「タララ」という木なんですが、実はコスミックに決める前に材木店で調べていて、この木は是非使いたいと思っていたんです。値段は一般のフローリング無垢材より高いし、なかなか手に入らない木材だったのですが、使って正解でした。長年のことを考えても、少々のことではビクともしないですね。
今でも趣味として色々と完成見学会に行ったりするんですが、どの会社を見ても羨ましいと思わない。そういう満足度です。
―最後にこれから家を建てられる方にアドバイスを頂けますか。
ご主人様:まずは家の性能を考えるのは当り前のことと思った方が間違いありません。あとはフットワーク。軽い方がいいです。こだわりは人それぞれ違うと思いますが、気になること、こうしたいということに時間を惜しまないことが大切だと思います。
奥様:あと、意中とは違う他の会社とかもすごく参考になります。間取りにしても設備にしても是非、数を見て欲しいと思います。その時、自分がどういう生活をしたいのかをイメージしていると、譲れるところと譲れないところが見えてくるのではと思います。
ご主人様:人間、何でも色々と数を見ていると、「何となくこうか」みたいな大きな意味での感覚が出てくると思うんですね。コスミックをどうとかいう話ではなく、そのご自分の感覚を大切にされたらいいのじゃないかと思います。
コスミック・ガーデンに対しても、社長の言葉や技術をうのみにするのではなく、むしろ逆に「そこまで言うのなら納得いくまで調べる」という「勝負」の姿勢だ。しかしそれも施主様にとっては当り前のことだろう。家づくりは家族の未来がかかる大きな勝負であることは間違いない。
考えてみれば、今、多くの人は「家づくりはこうするもの」と窮屈に思い込んでいるだけかもしれない。I様の「家はもっと自由でいい」という達観は、本来の家づくりにあるべき自然な姿なのだろうと感じた。
(聞き手:コピーライター/岡本慶与)