ウレタン・構造材の水没実験
建物が床上浸水したことがあります。
その際も、妹尾のブログにある通り、壁の中の
30倍発泡ウレタンは水を吸い込んでなくて
問題ありませんでした、ということでした。
それを聞いて「やっぱり30倍発泡はいいね!!」
と喜ぶ社長。そこに・・・
「断熱材を切って中を見たわけじゃないんですよね。
ホントに大丈夫ですか?」
と言ってしまいました。
ちょっと冷や水をかけてるようですが、コスミックは
テクニカルリーダーでもある社長に対してでも、
こういう疑問を平気で言える雰囲気を持っています。
高い技術を維持している理由でもあり、生命線でも
あると思います。
(あまりトンチンカンなことを言うと突っ込まれますが)
今回は私が言いましたが、他のスタッフも同様です。
「じゃあやってみようか!?」と即返す社長。
すぐ、事務所にあったウレタン断熱材+構造用合板の
見本(10年ほど前の現場から切り出したもの)を
バケツに漬ける準備にかかります。
見学会で何度も皆様に見て頂いた断熱材です。
左のは、大きなサンプルを切りました。
右の合板付きのものは、エアコン取付時に抜いたもの。
もう10年ほど前のものです。
見覚えのある方も多いのではないでしょうか。
無色の水ではわかりにくいかと思い、水性絵具の
朱色を入れました。
そこにウレタンを入れますが、当然沈みません。
かなり空気の量の空気を含んでいるので・・・。
鉄板を乗せても浮くので、上から陶性外壁Ⅱの
コーナーのサンプルが乗りました。ごめんなさい。
これが昨日の午前11時。
そして24時間後の本日11時に出しました。
(写真に入っていませんが、結果にワクワクの
社長が隣にいます。)
表面の水分はざっと拭いて、右の四角いウレタンの
重さをはかってみると、30g→34gに増えています。
ただ、しみこむと思ったカット面(白い面)は
ほとんど湿っておらず、水がしみこんだ?のは
長期間表面に出ていた凸凹面のようです。
(長年、サンプルで見学会に持って行ったり出しっ
ぱなしにしているので、少し表面の紫外線劣化があります)
ちなみに、この4g増えたウレタンは、1時間後には
元の30gに戻りました。24時間水没による水分が
乾いたと考えてよいと思います。
そして、気になるのは合板とくっついたウレタンです。
こちらはカットすることにしました。
長い間見学会で見本になってくれたので心苦しいのですが・・・
ちょっとおいしそうですね。
ウレタンには水の侵入は見られません。
合板が湿っていますが、ウレタン側からではなく
合板側からしみこんだ水分なので、水が引けば
乾くと考えられます。また合板は特類を使用して
いるので、この程度の水では接着剤も剥がれません。
(乾くまでの表面のカビは考慮が必要ですが)
ということで、構造用合板+30倍発泡ウレタンが
24時間水没した程度では、断熱材内部や合板との
接点への水の侵入の心配はないことが分かりました。
もちろん、合板や木材も含めて全体を乾かしたり、
カビを防ぐ考慮は必要ですが、スポンジのように
水を含んでしまい使い物にならないことは起こら
ないようです。
突然行った、簡易実験のご報告でした。
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