サーモカメラで明らかに
高気密・高断熱の住宅といっても、
気密性能は測定できるのですが
断熱性能は計算のみなので、
本当に計画通りの断熱性能が
あるかどうかは簡単には見抜けない
と思っていました。
ですが、昨年の11月に講演をして頂いた
東京大学の前准教授の使用されていた
広角のサーモカメラを使うと、その家の
高気密・高断熱の本当の実力が、
一目瞭然に写し出されます。
これを用いられたら、化けの皮が
はがされてしまいます。
次の写真はその一例です。
(前准教授の講演会のスライドより)
上の写真は、国の定めた省エネルギー性能を
有しているはずの住宅ですが、写真で見ると
床は青色、天井は赤色、壁の中間部は黄色と、
美しくカラフルに映っています。
これは床の温度は低く、天井の温度は高いという
ことを表していて、床と天井で大きな温度差を
生じていることを明らかにしています。
本来、高気密・高断熱の性能を本当に有して
いるのであれば、床、壁、天井の温度に
大きな差が無く、サーモグラフィーの写真は
画面全体がほぼ同じ色に写し出されるはず
なのです。
ですから上の写真の住宅は、本当は
高気密・高断熱の性能を有していないのです。
では、次の写真です。
(前准教授の講演会のスライドより)
この写真は、床、壁、天井がほぼ同じ黄色となっています。
この住宅の気密性能C値は0.15(cm2/m2)、
断熱性能Q値は1.2(W/m2K)で、サーモグラフィーの
写真から見ても、本物の高気密・高断熱住宅です。
参考に、昨年11月に前先生に撮って頂いた私の家の
サーモグラフィー写真も掲載しておきます。
この続きは次回へ。
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