二種換気の実装(3)

2018/09/12
二種換気の実装によって、1ヵ所で給気して

フィルターと空調を済ませてから、新鮮な空気を

家全体に送ることができることを紹介してきました。

 

もう一つ、高性能フィルターの

実際の効果についてご紹介します。

 

前回の検証時もメーカーのトルネックスさんから

お借りした、パーティクルカウンターです。

P.M.0.3(1万分の3ミリの微粒子)の数まで測れます。

 

これで測ることで、空気中の微粒子の数が分かります。

 

ですが、季節が良い(悪い)のか、計測した日は

外気がとてもとてもきれいでした。

建物の外で20秒外気を吸い込むと、

P.M.0.3以上の微粒子の合計は1万個。

以前、春に測定したときは10万個くらい

ありましたから、10分の1です。

 

一応建物の中に入ってみました。

この時は見学会の前日で、カーテンの中西さんが

カーテンの取り付け作業中。

そのバタバタしているリビングで計測すると、

何と、P.M.0.3以上が42,611個。外の4倍多いです。

 

敢えてこのような例をお見せしたのは、

微粒子の発生原因は室内にも多くあることを

知って頂きたいためです。

 

室内を人が歩いただけで微粒子はたくさん舞うし、

外出から帰って、服に沢山の汚れが付いたまま

玄関から入ることでも室内の微粒子が増えます。

掃除の頻度も大きく影響します。

また、たばこや線香の煙が室内に漂うと、

微粒子の量がかなり増えるそうです。

 

ドイツの換気装置を輸入している方と話したことが

ありますが、ドイツのメーカーはどこからでも発生する

P.M.2.5を換気装置だけでフィルタリングしても

仕方がないので、住宅のフィルターの性能については

あまりこだわっていないようです。

 

さて、そのような前提の上でですが、やはり外気の微粒子は

なるべく取り除けた方がよいのも間違いではないので、

電子式フィルターを通ったばかりの空気を測りました。

そういえば、この二種換気は設計、実装とも内藤さんが

大変頑張ってくれました。細かい質問は彼にして下さい(笑

 

その電子式フィルターを通して出てきた空気の

微粒子の量は、下記の通り。

外気のP.M.0.3以上が10,000個だったのに対し、670個。

93%がフィルターで除去されているということになります。

良く機能していると思います。

 

でも、数メートル離れたところで測ると、下記の通り、

3,700個と、5倍以上になりました。

私が歩いて移動したのでホコリが舞ったのもあるかも。

 

リビングに降りると、P.M.0.3は同じような数字ですが、

大きな粒子は数が多いようです。

 

 

ちなみに、後日、従来の三種換気に切り替えた後に

リビングと給気口のそばで測ると、どちらもP.M.0.3が

9,000個弱でした。

この給気口はP.M.2.5以上の対応のため、

0.3レベルは捕集できていない可能性があります。

でもP.M.2.5以上だけを見ると、46個で

先ほどより少なくなっています。

 

フィルターのそばで測ると、なぜかPM2.5が146に。

給気口の形状や風量の理由で、この給気口から出てくる

空気だけを測定するのが難しく、実際には室内の微粒子も

吸い込んでカウントしていると思われますし、部屋を

何人かウロウロしていたので、おそらくその影響もあります。

 

このあたり、次回はもっと正確に給気口からの空気を

測定できるよう、工夫したいと思います。

 

ということで、ちょっとすっきりしないのですが、

微粒子の計測のご報告は以上です。

家は医療機関や研究所のクリーンルームでは

ありませんので、ご参考程度にと思います。

 

 

 

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