思いやりのある住宅を

2015/02/12
ここに、冬に撮影された2枚の

サーモグラフィーの写真があります。

(東京大学 前准教授 講演会スライドより)

どちらも、東日本大震災で建築された仮設住宅です。

左は、大手住宅メーカーの鉄骨住宅です。

床は青く、天井は黄色からオレンジ色に写っており、

床と天井で大きな温度差があり、鉄骨の柱は特に

温度が低く濃い青色になっています。

右は、地元の工務店の建築した仮設住宅です。

床、壁、天井ともほぼ同じ黄緑色に写っており、

温度差が床から天井まで小さいことを表しています。

どちらが被災された方にとって優しい住宅でしょうか。

まちがいなく地元の工務店の建築した住宅の方です。

たぶん、地元の工務店の皆さんは、地元の気候が

良く解っていて、被災された方を思いやり、

暖かい住宅を造られたのだと思います。

大手住宅メーカーの方も、数多くの仮設住宅を

建築するには、画一的な住宅を建築する必要が

あったのだと思います。

ただし、建築した後に、また冬を向かえることは

わかっていたはずです。それならば、一旦建築した

後でも、追加で住宅の断熱性能を高くする工事を

していただきたかったと思っています。

住宅は、住む人に対する思いやりの深さに応じて、

その住宅の出来ばえが左右されます。

住宅の建築にたずさわる者として、私も、

住む人に深い思いやりを持ち続けようと

思っています。

コメント

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

*

CAPTCHA