断熱義務化再び
これにより、戸建て住宅を含む全建物の省エネ基準への適合義務化が2025年からなされることになりました。
一定の断熱性能を持つ家しか建てられなくなります!!
・・・って、これ、実は2020年に一度お流れになっている話です。
数年かけて、日本全国の工務店に向けて勉強会やら資料配布やら告知をさんざん行った挙句、直前の2019年の11月だったと思いますが、突然義務化が無くなり、努力義務となりました。
理由の説明はいくつかありましたが、エネルギー計算が出来る事業者が50%だからだとか、業界が混乱するからだとか、義務化しても採算が合わないなど、納得できないものばかりで、真面目に準備してきた住宅会社や業界関係者は肩透かしを食らった形になりました。(とはいえ、真面目にやっている住宅会社は既に標準的に達成しているレベルの性能を義務化する話のため、建てる家への影響は受けていないと思いますが。)
そして今回、紆余曲折を経て、再度5年遅れで義務化の旗印が挙がった訳です。
お題目はCO2削減、省エネルギーではありますが、これからの住宅が、住む人の身体に負担が無く、家族を守り、日本を元気にするものばかりになってくれることを望みます。
それと期を同じくして、これまで等級4までしかなかった断熱等級も、民間規格のHEAT20に引っ張られる形で等級5から7までが新設されたようです。(下記は岡山県南部をベースに書いております)
断熱等級4のUA値は従来のまま省エネ基準の0.87(義務化の必達レベル)です。
断熱等級5はZEHレベルのUA値0.60、
断熱等級6はHEAT20のG2レベルのUA値0.46。標準にしている住宅会社が多い値です。
断熱等級7はHEAT20のG3レベルのUA値0.26。冬に無暖房とか、パッシブレベルといったレベルです。
当社の見解としては、断熱等級7までは不要で、高くても6までで十分と考えています。
断熱性能を上げすぎると、暖房時は良いとしても、冷房エネルギーが多くかかるためです。
また個人的な見解としては、こんな細かい基準を用意したりする前に、気密性能・気密測定を義務化しないの?と思います。
いくら断熱材の厚みを増やしてUA値を上げても、気密性能が低ければ、断熱性能が十分に発揮されません。
断熱性能はそこそこでも、気密性能の底上げを図る方が、よほど正味で実質的な性能が上がりますし、設計数値ばかりで本当の性能が出ていない建物が減ると思うのですが・・・
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