2023/05/18FMラジオ【建物の制振装置】

2023/05/19

今朝のテーマ

建物の制振装置

制震の一番の効果は共振を防ぐことです

共振とは、YouTubeで面白い共振を表す動画があります。

アメリカにタコマ橋という橋がありました

この橋が風にあおられて、どんど振れ幅がん大きくなるという動画です。

最終的には崩落してしまいます。

これが共振です。

橋が持っている固有振動数と

風のリズムがあった時、どんどん揺れてしまい

壊れてしまったんですね。

他にわかりやすい例だと、

ブランコのリズムに合わせて足を大きく振ると

しっかり揺れますよね。

リズムと揺れがあってしまうとすごく揺れます。

共に揺れる、これが共振です。

住宅も固有の振動数を持っていて、

地盤の形状、地震波の状況によって

ちょうどその建物と合致する周波数の地震がくると

家を強く作っていたつもりでも

非常に建物が揺さぶられて壊れるということがありえるんですね。

それを防ぐのが制振です。

制振装置を使うと揺れが軽減できるというお話は

よくさせていただいていますが、揺れが小さくなるというより

実は共振現象をなくすということが一番の制振装置の効果なんです。

制振装置はいろんな物があり、

基本的に油圧用いるものとか、

摩擦で処理するものなどいろんな装置があります。

各住宅会社も、コストとその効果を見て制振装置を採用されていると思いますが

制震装置もピンキリで効果がないものも実はあります。

そんなに差があると選ぶ側も困りますが、

制振をまだ国が評価する方法をもっていない

販売する側も本当に制震がよくわかっているのか?

取り入れる住宅会社も制震とは何か理解して、ちゃんとした知識と情報を持っているか?

これが現状です。

ある制振装置のメーカーが、カタログに揺れ幅を80%~90%低減と書いてあるのですが

それはかなり揺れてしまった時の話であって

そこまで揺れて効果があってもその段階では

建物がまだ倒れていないが、すでに壊れている段階でのデータだったりします。

あまり揺れないときに効果を発揮してくれないと

建物が壊れてしまう。

より揺れ幅を止めてくれないといけないのだけれど

揺れ幅としては1/50ラジアンも動いてしまうと

基本的には建物は壊れてしまっている状態なんですね。

本来であればあまり動かないときに効果を発揮してくれないといけないんですけどね。

しかし、わかってないと

9割も揺れを止めてくれるんだと思ってしまうんです。

制振装置がついているから大丈夫ではなく、

どんな装置がついているか

制振装置は揺れを止めるわけではないので

根本的に建物の強度が必ず必要だということです。

いつも言っていますが耐震等級3は当たり前、

その上でどうするのか。

制振装置をつけるのか、つけないのか。

場合によっては耐震等級3だけれども(耐震等級は3以上規定がない)

規定している耐震等級3よりかなり強い建物であれば制振装置がなくても大丈夫なものもあります。

やわな建物で制振装置がついているよりは

制振装置がついていなくても強度が確保された建物の方が良いということです。

制震については住宅会社が理解できている会社ばかりではないので

制震装置の性能がどうなのか?

疑問に思われることがあればお気軽にお尋ねください。

情報をもって住宅会社に接するということ、

情報なしで行くと真実か偽りか判断できないですからね。

本当に後悔してほしくない、住宅には住む人の命がかっています。

正しい情報をしっかり知って後悔しない家を建てて欲しいと思います。

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