鉱石パウダーの実験結果については、花粉症を持たれている方にとっては福音になるんじゃないかという印象が強かったですね。それを一番に感じました。

鉱石パウダーの実験結果については、花粉症を持たれている方にとっては福音になるんじゃないかという印象が強かったですね。それを一番に感じました。
住まいの環境が健康にもたらす影響について大手ハウスメーカーとも共同研究

新庄村国民健康保険内科診療所所長(元川崎医科大学衛生学 教授)
大槻 剛巳氏

「実験結果は、鉱石パウダーは花粉症の症状緩和に関与したと言えるものでした。基本的に症状がきっちり改善していることが一番大きいですよね。症状が緩和する、薬の量が減るということが現実的に重要なこと。目を光らせていただきたいのは、住宅メーカーや工務店が「うちのはこんなにいいですよ」と言ってることがどの程度きっちり検証されているのか、というところです。みなさんが求めているところに対して、住宅メーカーがどうまじめに向き合っているかということを、「ちゃんと検証しているかどうか」という判断基準で見極めてください。」

岡山県で一番小さな自治体の新庄村で内科診療所の所長をしてます。所長と言いながら一人医師ですね。車で30分圏内に医療機関が無いところで、本当の地域医療にどっぷりつかっています。冬は雪国、WIKIで調べても豪雪地帯と書かれてます。スーパーやコンビニが村には無いんですが、毎日必須なわけでもないのでエンジョイして生活してます。

少し前までは倉敷市の川崎医科大学の衛生学教室に20数年在籍して教育と研究に集中していました。アスベストなどが健康に与える影響などを研究していましたが、住まいの環境が体に悪さをするだけじゃなくて、良い方向にも影響するというのがあってもいいんじゃないかという話もあり、大手ハウスメーカーさんとの共同研究にも携わっていました。

当時は、シックハウス症候群が国内でも話題になった頃で、健康住宅という概念が取り入られた時期でした。

たまたまその頃、知り合いの岡山大学の産学連携推進の担当の先生が、コスミックさんが自分たちがやっている施策の科学的検証をしたいと相談が来ていると、私に取りつないでくださいました。

藤井社長によると、ある鉱物の粉末が花粉症に対して良い影響を及ぼしているのではないかということでした。事務所や住宅の壁に塗りこんだところ、花粉の時期に事務所に来た人が入ってみたらぴたっと花粉症の症状が治まった、とか、住んでいる方からもそういった状況があることを得られていたみたいでした。

※九州の祖母山系で採取される2種類の天然鉱石を粉砕しブレンドした鉱石パウダー

部屋にいるだけで花粉の症状が落ち着いたりする、と聞いたときは、本当にそんなことがあるのか、という感覚はなくはなかったですね。一歩間違うと危ない健康食品みたいなことになってしまうので(笑)。でも、疑っていればこそきちっとした検証と結果の読み取りができると思って実験を引き受けました。

実験は合計2回行いました。最初は比較的簡易な実験です。鉱石パウダーが含まれたパネルに取り囲まれた部屋と鉱石パウダーが含まれないパネルの部屋に被験者に1時間滞在してもらい、花粉症の症状や、目の涙や、色々なところがどうかわるか、部屋に入る前後で採血して検証するというものです。

初回実験の様子:遠赤外線鉱石パウダーを付着させた布で囲った空間

結果として、アンケートで聞く限り、特に目の症状が強い方は改善度が良かった印象がありました。症状の軽快は良かったという印象もあったので、国際誌に論文も掲載することができました。(リンク:科学誌の掲載論文)

採血の結果よりも、症状自体の変化のほうが、ポジティブに受け止めて良いという印象を持ちました。研究者にとっては、次の大掛かりな研究に進むための礎になりましたね。

最初の実験でどうやら鉱石パウダーが花粉症に影響を及ぼしているという感触は得られたので、2回目は大掛かりな実験をすることになりました。

2月の末から2週間、実際に花粉症の方が被験者となり、鉱物パウダーを塗り込んだ畳一畳分のパネルを寝室に4枚並べて、できるだけ面積を広くして設置してもらって毎日過ごしてもらいました。

被験者には、パネル設置の前後で採血をして、毎日日誌に花粉症の症状や薬を飲む量を記入してもらいました。どの被験者に本物、偽物のパネルを設置したかは、被験者だけでなく、研究者も分からないようにするダブルブラインドという枠組みで検証しました。

結果は、本物のパネルを設置した被験者の方の薬を飲む回数が減り、花粉症の症状が軽くなったんです。偽物パネルの方は普段通りの症状という結果でした。

※2回目の実験:寝室のベット周辺に並べられた遠赤外線鉱石パウダーを含むパネル(2週間設置)

本物のパネルを設置していた空間の住環境が、その被験者さんの免疫系に対して、花粉症の症状を緩和するような方向に働いたということを如実に表している結果でした。正直、症状の違いはでると思ってましたが、なかなか奇麗な結果には結びつかないだろうと思っていたので、僕たちもびっくりするくらい画期的なデータになりました。

というのも、そのデータを基に、免疫で4つの項目を抽出してみれば、その人が本物、偽物のどっちのパネルを使っていたかを想定できる公式を導き出すことができたんです。

※免疫の4つの項目を調べれば、鉱石パウダーの影響を受けたかどうかを判別できる公式

これは鉱石パウダーを含んだパネルが被験者の免疫系に作用して、それによって症状緩和につながった、という生体影響をもたらしたという判断ができるということです。つまり鉱石パウダーは、花粉症の症状緩和に関与したと言えるものでした。(リンク:医学誌の掲載論文)

鉱石自体も調べたんですが、そんなに特殊なものではないんです。遠赤外線を少し出しているけど、放射能を出しているわけでもない。その部屋の磁場が変になるとか、そういうことがあるわけではなさそうでした。

言うなれば鉱石が持っている何かに、人の体の中に何かセンサーみたいなものがどこかにあって、皮膚の奥底なのかどうなのかもわからないんですが、それが免疫系への作用になって症状緩和につながるような、なにかシグナル伝達がおこってるのかな、という印象はあります。

基本的に症状がきっちり改善していることが一番大きいですよね。症状が緩和する、薬の量が減るということが現実的に重要なこと。花粉症の方にとっては福音になるんじゃないかという印象が強かったです。それを一番に感じました。

別で携わった住環境の研究では、免疫力を高めてくるんじゃないかという研究もしたことあります。そういった影響というのは、おなかが痛いから薬を飲んだら翌日治る、というタイムスパンで効いてくるものではありませんし、目に見えるものではないので、なかなかそれを実感していただくのが難しい部分もあります。

ただ、目を光らせていただきたいのは、住宅メーカーや工務店が「うちのはこんなにいいですよ」と言ってることがどの程度きっちり検証されているのか、というところです。みなさんが求めているところに対して、住宅メーカーがどうまじめに向き合っているかということを、「ちゃんと検証しているかどうか」という判断基準で見極めてください。

日本は、部屋ごと暖房なので、暑さ寒さの変動に曝露されて、入浴中に脳血管障害や心筋梗塞をおこしやすいというのが如実に出てくるデータがあります。気密性を高くして、空気の流れをうまく工夫されて、部屋ごとの温度差を少なくできれば、心筋梗塞や血管疾患の予防にもつながります。

ただし、住環境がいくら快適であっても、普段の運動や食事もとっても大切な生活習慣なので、総合的に自分の生き方を判断していかれることが重要です。この家に住んでるから大丈夫、ということではないと思うので、そんな心構えを持っていただくことが一番いいと思います。