二種換気の実装(1)
K様邸には、二種換気装置を実装しました。
簡単に概念をご説明します。
いつもの三種換気は、トイレやクローゼットなどの
壁付けファンから排気し、建物内の気圧が下がるため、
各部屋の給気口から外気が吸い込まれるという仕組みです。
排気のみ機械で行う換気方式を第三種換気と呼びます。
これに対し、給気のみ機械で行う方式を第二種換気と言います。
今回の実装形式は、下記になります。
①の1か所から家中の換気に必要な外気をまとめて取り込み、
高性能の電子式フィルターで微粒子まで取り除き、
かつエアコンで空調・除湿を行ってから、2階、1階に
給気していくという流れです。
外気をどんどん取り込むので、建物の中の気圧は高くなります。
クリーンルームなど室内のホコリなどを減らしたい環境で
使われます。ただし、クリーンルームとは違い、住宅の場合は
玄関からや、衣服、布団などから発生するホコリや微粒子も
多いので、常に微粒子が少ない環境にはなかなかなりません。
ちなみに二種でも三種でも高気密でなければきちんと
機能しないことはご理解いただけると思います。
さて、今回のお話は、高性能フィルターから始まったわけではなく、
「家の中の湿度を60%以下にしたい」というお施主様の
ご要望から始まりました。
確かに各部屋の給気口から除湿していない外気が一旦
入るので、外気の湿度が高い場合は、エアコンの除湿機能で
湿気を取り除くまではその近辺は湿度が高い状態になります。
そこで、1ヵ所で外気を取り込んで各部屋に回す前に
まとめて除湿しよう、ということで、以前、社長宅で
検証ができている二種換気方式に切り替えられる方式を
採用となりました。(社長宅での検証の記事)
右の電子式フィルターを通った外気は、左のエアコンの
方に向かって出てくるので、そこでエアコンの空調を
受けることになります。
実際に、数日間、室内の各所に温湿度ロガーを設置
しましたが、湿度は50%台で安定していました。
あと本当に建物内の気圧が上がっているか、微粒子が
減っているかなども測定させて頂きましたが、まだ
グラフが整理できていないので、次回ご報告させて
頂きます。
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