保険料率からみる「木造枠組壁工法」の「火災」に対する強さ

2023年6月2日

木造枠組壁工法は火の通り道となる床や壁において、枠組材などが、ファイアーストップ材となって空気の流れを遮断し、上階への火の燃え広がりを防止します。このため「省令準耐火構造」に該当する住宅が多く、普通の木造軸組工法と比較すると保険金額は半分程度になります。

※2×4のファイヤーストップ構造

省令準耐火建物その他の木造割引率
火災保険21,024円41,220円51.0%

省令準耐火建物(T構造)の保険料シミュレーション
※岡山県、木造110㎡、10年一括支払い、S社で見積もった場合

なお、一般的に、木より鉄の方が火に強いと思われがちですが、木は燃えると表面に炭化層が生じて内部まで火が通りにくくなり、強度が低下しにくい素材です。これに対し鉄は550℃を超えると急速に強度が低下。鉄骨系住宅は家全体が一気に崩れ落ちることもあります。1200℃前後まで温度が上がるといわれる火災では、実は木の家は鉄の家よりも安全と考えています。

※大きい断面の木材は、表面が燃えても内部はしっかりしている。